採用コストの削減と多様な人材獲得に期待
経済のグローバル化にともなう市場や顧客ニーズの変化により、大企業を中心にダイバーシティ経営を推進している。コカ・コーラでも、価値観やアイデアの多様性を取り入れ、挑戦する企業風土の醸成を目的とし、さまざまな取り組みを実施。この一環として、これまで対面式で実施してきた従来の採用選考に、2021年度の採用選考からオンライン化を導入した。一次面接は録画による面接を、二次面接ではリアルタイムに会話ができるWEB面接を実施する。また、最終面接のみ会社の雰囲気を応募者に伝えるという目的から対面式で行う予定だ。コカ・コーラでは面接のオンライン化により、遠方から移動する学生や転職者の「負担軽減」や人事担当者の移動費用などの「採用コスト削減」、海外学生などの多様な人材の獲得が見込めるとしている。加えて、同社の経営課題として取り組む、ダイバーシティ&インクルージョンの更なる推進につなげたい考えだ。
日本におけるダイバーシティ経営は、世界経済からみると、はるかに遅れをとっているといわれている。日本を代表する企業の新たな取り組みが、ダイバーシティ推進の大きな原動力になることを期待したい。