経産省関係団体に在宅勤務の推進を求める
国が主導となり、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を進めるなか、この緊急事態を1ヵ月で収束させるためには、人と人との接触機会を、最低でも「7割以上削減すること」が必要とされている。梶山経済産業大臣は日本商工会議所をはじめ、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会の各代表者に向け、在宅勤務体制への移行を推進するよう要請。このほか、経産省が管轄する948団体へも同様の要請と周知を実施するとともに、取引先に対しても出勤についての配慮を求めた。
具体的な要請内容は、緊急事態宣言対象区域についての基本的対処方針に基づいた「医療・介護関係」、「インフラ運営」、「スーパー」、「金融サービス」などの社会機能維持に必要な職種を除き、「オフィスでおこなう業務は、原則在宅で実施できるようにすること」、「やむを得ず出勤する場合は、出勤者を最低7割削減すること」など、オフィスへの出勤を可能な限り削減するよう対応が求められた。
中小企業を対象にテレワーク導入支援策も実施
それにともない、テレワーク導入や「3つの密(密閉・密集・密接)」を避けるための取り組みに対しての支援策をおこなうことも発表。中小企業向けの支援策としては、テレワークに関する補助金の拡充、相談体制の強化として、IT導入補助金の補助率の引き上げを実施。また、在宅勤務体制への移行が困難な場合は、「3つの密」を防ぐための施策や、休業による売上高の減少に対し、活用できる施策も実施するとしている。企業独自の判断で在宅勤務体制への移行を試み、進める企業も多いなか、中小企業などではコスト面が最大の課題となり、テレワーク導入になかなか踏み切れない場合もあるのではないだろうか。この要請により、中小企業へのテレワーク導入がスムーズ化することを期待したい。