在宅勤務長期化により見えた課題
新型コロナウイルス感染症拡大が続くなか、在宅勤務を導入する企業も多い。GMOは、2020年1月より従業員の安全確保と事業継続を目的として、在宅勤務体制への移行を開始。2月下旬からは在宅勤務対象のエリアを拡大し、現在4,000人以上が在宅勤務をおこなっている。このような中、GMOは在宅勤務の長期化を受け、自社のBCP計画の高度化と、現在の在宅勤務体制の課題把握および改善、今後のリモートワーク制度の構築を見据え、在宅勤務をする全従業員に対しアンケート調査を実施した。その結果、従業員からはPC周辺機器および机、椅子、クッションを新たに購入するなど、自宅の作業環境を整える動きがみられた。また、まだ寒い時期の在宅勤務移行であったことから「自宅の光熱費の増加」が負担という意見が多く寄せられたという。
在宅勤務をする従業員の負担削減を目的とした2つの取り組み
GMOは、従業員からの要望のなかで特に多かった「通信環境」と「費用負担」に関する課題を解決するため、2つの施策に取り組むことを決定した。具体的な施策内容は以下の通りだ。(1)オフィスコスト還元プログラム
在宅勤務体制への移行でコスト削減が見込まれる、オフィスの水道光熱費および社内カフェで無料提供している食事やドリンク費用を全従業員に還元(在宅勤務体制継続期間は毎月支給予定)。
(2)通信環境整備支援
GMOが提供するプロバイダーサービスを、国内の全従業員に向けて特別価格で提供。
今後導入を予定している「リモートワーク制度」においても、家賃や光熱費など将来的に削減が見込まれるオフィスコストのうち、50%を従業員へ還元する計画とのことだ。
新型コロナウイルス感染症拡大による在宅勤務体制はもうしばらく続くと予想される。それに伴い、企業にも従業員がストレスなく在宅勤務を続けられるよう、課題の把握と在宅勤務に対する柔軟な対応が求められてくるだろう。