人事の活動においては、その成果を“見える化”し、経営層などステークホルダーへの説明や施策のPDCAに活用することが大切である。では、どのような項目・指標を重視し、実際に観測すべきか。ここでは日本人材マネジメント協会とHR総研が共同で実施した「人事の生産性に関するアンケート調査」の結果から、各社が重視・観測している領域や指標と、企業の成長との関係を分析し解説していく。
人事施策の効果測定において成長企業は「KPI」で何を重視し、何を観測しているのか

“人事の生産性”に関するアンケート調査とは

特定非営利活動法人日本人材マネジメント協会執行役員(リサーチプロジェクト担当)/ジェイ エイ シー リクルートメント プリンシパルアナリスト 黒澤 敏浩氏

人事施策の効果測定において成長企業は「KPI」で何を重視し、何を観測しているのか
本講演では、日本人材マネジメント協会とHR総研が共同で実施した“人事の生産性”に関する定量調査の結果について報告させていただきます。

日本人材マネジメント協会は、世界人事協会連盟の日本における代表団体であり、人事のプロの集まりです。その中でも私が統括を務めているリサーチプロジェクトは、人材マネジメントに関する現代の課題に対し、HRのプロフェッショナルとしての観点から分析・検討・提言をしていくという活動を行っています

経営者には人事の活動にどれだけ投資をすればいいのか、その成果をどう捉えればいいのかという悩みがあります。人事には、活動の成果を示すデータをどう得るのかという課題があり、一方で人事関連のベンダーには、提供しているサービスやツールの効果をどう打ち出していくのかという課題があります。こうした問題を人事プロフェッショナルの団体として解決したいと考え、取り組みを進めています。

今回実施した「人事の生産性に関するアンケート」は、各社が人事活動の成果として、どのような領域・項目を重視または観測しているのかを調査したものです。その結果を、企業の成長性などとの関係も踏まえて分析しました。

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