オンラインを活用した採用が定着してきた中、以前は当たり前だったオフラインでのインターンシップが貴重な機会になるなど、今や企業はさまざまな価値観の変化に揺さぶられながら採用活動を模索しています。売り手市場が強まる新卒採用において、企業はターゲット層の学生をいかに獲得しているのでしょうか。またコロナ禍の学生時代を過ごした就活生の志向やニーズには、どのような変化が起こっているのでしょうか。そこで今回は、HR総研の独自調査をもとに、オフライン回帰が見られた24卒採用を振り返りつつ、25卒採用を展望。新卒採用調査の設計・分析に携わったHR総研の2人の研究員が解説いたします。
24卒採用を振り返り、25卒採用を展望する

【2024卒採用動向】

(解説:久木田亮子)


24卒採用を振り返り、25卒採用を展望する

大企業の8割超がインターンシップを実施

まず初めに、2024卒の採用動向を振り返ってまいります(図1)。採用計画における文系・理系の採用数の前年比較を見てみますと、ともに「前年並み」がほぼ最多となりました。すべての企業規模で採用数を「増やす」割合は理系が文系より高く、大企業では31%にも上っています。一方で文系については、「減らす」や「採用なし」の方が高くなっており、やはり理系学生の採用を重視している企業が多くなっている傾向が見えています。

<図1>採用計画における文系・理系の採用数の前年比較

24卒採用を振り返り、25卒採用を展望する

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