時代背景や政策の後押しによって「学び直し」の機運が高まっている
社会人の「学び直し」の重要性や必要性が頻繁に語られるようになっています。10年、20年前と比較すると、学び直しを支援する政策や教育基盤も整備されてきました。さらにオンライン化が進んだことで、住む場所にかかわらず学びの機会を得て、学びのコミュニティに参加できるようにもなっています。このような中、積極的に学び直しを行う人がいる半面「気持ちはあるものの具体的な行動に移せない」という人が多くいるのも実情です。特にミドル・シニア世代に多く見られ、「学び直しをどう浸透させるか」が、今後の日本の生産性を考える上で課題になっていると捉えています。では、実際に「学び直し」はどのくらい注目されているのでしょうか。Googleでキーワード検索をすると、「学び直し」で約859万件、「リカレント教育」で約119万件、「リスキリング」で約93万6,000件ヒットします(講演収録当時)。学び直し関連の書籍も多数発刊されており、書店などで一度は目にしたことがあるかもしれません。政策としては、2012年以降に大きく打ち出され、政策課題として取り上げられたり、各省庁からさまざまな支援施策が出されたりしています。これらのことから、学び直しがいかに注目されているかが理解できると思います。
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