「営業力強化」「後輩育成」等、企業によってテーマはマチマチです。
多くの場合、年齢層は40代以上。中には定年間際の人が混じっていることも珍しくありません。
ベテラン社員の方は、さすがに豪快な人が多いですね。
ロールプレイングを実施すると気持ちが入りすぎて涙を流したり・・。
仕事に対するプロ意識が高くて感心させられることばかりです。
ただ、こうも思います。この人達の上司は結構苦労しているだろうな・・・と。
ベテラン社員の皆様は管理職ではありません。上司は年下であることも多いのです。
よく、若手マネジャー研修で「年上の部下に苦労している」という悩みが出てきます。
「豪快」で「自分のポリシー」を持ち、「一筋縄ではいかない」ベテランに手を焼いているのです。
このようなベテランがメンバーにいると、「厄介な人」と感じ、腫れ物に触るように接したり、
遠慮して本音を言わない上司も多いようです。
必要以上におだてたり、当たり障りのない会話しかしないこともあるようですね。
ベテランからすると、そのような態度が一番気に食わないのです。
自分のポリシーを持っているということは、仕事に真剣ということに他なりません。
仕事に真剣な人は、仕事に真剣な人を尊敬します。
では、仕事に真剣な上司とは?
ベテランからすると、ストレートに意見をぶつけてくる「骨太」の上司こそが、
仕事に真剣な上司なのではないでしょうか?
時に、ぶつかってでもベテラン社員に「それは違うのではないか?」と意見を呈する。
もちろんポリシーのあるベテラン社員は「カチン!」と来てやり返してくる。
それに対して屈せず、議論をする。
以前、ベテラン社員の研修で、「苦手な上司は?」と聞いてみたところ
「何を考えているか分からない」「すぐにブレる」「方針があいまい」等、
要するに自分のポリシーを持って突き進んでいないタイプの人が圧倒的でした。
チームワークを高めるために、ベテランの力はプラスにもマイナスにも転びます。
ベテランの力をプラスにするための大ベースは、上司として認められること。
ベテランに遠慮せず、自分のポリシーを貫くことが第一歩のようです。
前回のブログで、ベテランを活かすことが強いチームになる一つの要素であるということをお話しました。
しかし、ともするとベテラン社員は上司である我々の言うことを聞いてくれない、
自分勝手なやり方をする・・・。そのように厄介者扱いされることも少なくありません。
まずは、「ベテランなのに管理職になっていないのだから、何か問題があるに違いない」といった
固定観念は払拭してください。
確かに、癖のある人もいますが、プレイヤーとして長年経験を積んでおり、何か強い部分はあるはずです。
そして、間違いなく言えるのは何かしらのプライドを持っているということです。
しかし、もしかするとプライドを満たされずに少し不満を持っている人も多い。
もしかすると、「なぜ、俺がマネジャーではなく、こいつがマネジャーなのだ?」と
我々に対して懐疑的な目を向けているかもしれません。
まずは、プライドを満たしてあげる。これがベテラン社員を活かす第一歩かもしれません。
今のチームにベテラン社員がいる場合、次の質問に答えられますか?
①その人がこれまで行ってきた仕事内容は?
②過去にどのような成果を出した?
③その人の得意分野や強みは?
もし、すぐに答えられなかった場合はまだまだベテランを活かしきれていないのではないでしょうか?
なぜなら、上記の①~③を十分に知らないとチーム内のベテラン社員はきっとこう思います。
「この上司は、私のことを何も分かっていない・・・」と。
自分の経験や強みを活かせないと思うと、急にその職場に嫌気がさしてきます。
そして、やる気が薄れてくる。
まずは早速①~③を徹底的に洗い出して見ましょう。
チーム内のベテラン社員と一緒に働いたことがある人から聞くのも良いですし、
過去の資料を見て見るのもよいですね。
ただ一番良い方法があります。
それは、そのベテラン社員から直接聞くこと。かしこまった場ではなくても結構です。
食事をしながら、お酒を飲みながらのほうがむしろ色々話してくれるかもしれませんね。
すると、「この上司は、私のことを分かろうとしてくれている」
「このチームで私を活躍させようとしているのだな」と直感的に感じることでしょう。
①~③の話を聞くこと自体がベテラン社員を活かす重要な行為なのかもしれませんね。
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