個人の想いを価値創造の起点に
日本全体が新たな成長領域を求めている昨今、イノベーションを生み出す人材の発掘・育成は、多くの企業にとって最重要課題の一つだ。そうした中、ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社が提供する「価値創造リーダーシップ体験プログラム」と「クリエイティブ・カルチャー・プロファイル」が注目を集めている。いずれも個人と組織のカルチャー変容に関わる育成プログラムおよびサービスであるが、あわせて導入することでよりいっそう、相乗効果が得られるという。はたしてどのような経緯で開発されたのか。それぞれどのような特徴があるのか。同社執行役員の三浦英雄氏にお話を伺った。「今後、日本企業が生き残っていくためには、市場を拡大するためにグローバル展開を進めるか、新たな市場を開拓するか、2つの選択肢になります。前者の場合、日系企業は海外企業に比べてハードルが高く、成功を収めるのは難しいのが現状です。では後者の場合どうか。新たな価値を創造し、市場や産業を作るにあたっては、経営者が解を持っていればいいのですが、たとえ経営者が解を持っていなくても、何とかしなければならない時代になってきています。そしてそのときに起点となるのが、想いやビジョンを持っている人たちです。これからの組織には、そういう人たちが挑戦し、活躍できる風土やカルチャーが求められるでしょう」(三浦氏)
「価値創造リーダーシップ体験プログラム」では、新規事業を創出するプロセスを疑似体験できる「価値創造体験カードゲーム」が使用される。このゲームは、参加者が体験を通じて、価値創造をしていくために必要な考え方や行動特性を体験的に理解できるようになることを目的に開発された。ゲームの流れとしては、まず参加者一人ひとりが「Will」を設定し、その実現に向けてチームで動き、ときには他チームとも協働し、駆け引きを繰り返しながら、価値創造が起きていくメカニズムを体験していく。またチームの中には必ず一人マネージャー役を置かなければいけないため、挑戦する側のマインドセットだけでなく、マネジメントする側のマインドセットを体験できるのも大きな特徴の一つだろう。
ゲームの中で表現されている世界観は、非常にリアルだ。新規事業の立ち上げを目指しつつも、新たな投資のためにはキャッシュも欠かせない。そのため既存の事業もきちんと維持し、“両利きの経営”を実践しなければならない設計になっている。「現実の世界では、変革期に既存事業と新規事業が必ずハレーションを起こします。そういうメカニズム自体も理解し、自分がどのように関わったら既存と新規の両立が図れるのか、そして組織がより良くなるのかをぜひ体感してほしいです」(三浦氏)