LINE WORKSはビジネス向けの総合管理・メッセージツール。LINEと連携してメッセージをやりとりできるほか、LINEを踏襲したインターフェースからグループチャットや予定表管理、ファイル共有、チャットボットなどを備える。
今回発表となった「LINE WORKSトラベル」はLINE WORKSの新機能となる。トーク画面にメッセージを投稿すると、チャットボットから返答があり、そのメッセージに従って出張日時や時間、希望条件などを入力することで、さまざまな手配が可能。例えば、交通の手配や宿泊先の手配といった出発前の手配から、現地でのWi-FIルーター手配、レストラン手配など、出張中に必要な手配もトークで完結する。
増田氏は、デモを交えて機能を紹介。飛行機や新幹線のチケットの手配では、到着時間や出発時間に合わせて複数の候補が出てきて、そこから選べば手配が完了する様子を実演した。同様にホテル予約も、質問にエリアや予算などを答え、複数提示される候補から選ぶだけという簡便さだ。また、LINE WORKSトラベル上で予約した出張経費精算ができるほか、SFA(営業支援システム)と連携させることで、出張後の報告書作成までトーク上で行えるという。
「LINE WORKSトラベルの強みは海外出張にあり、細かくケアしています。出張の頼もしい味方になると思っている」と増田氏が話すように、海外出張に関する機能をいくつも備える。例えば、空港に到着後すぐに必要になるWi-Fiルーターは、国内外でWi-Fiレンタルサービス「グローバルWiFi」(運営は株式会社ビジョン)と提携し、「世界200以上の国と地域で、航空機のチケットと一緒に予約でき、到着したらすぐに使える」と紹介。
注目は海外レストラン予約だろう。同社が事前にテストを行ったところ、現地で評判のお店を選択肢に挙げても「日本人の味覚と合わない場合もあった」そうだ。そこで、海外レストラン予約サービス「たびらく」(運営は株式会社たびらく)と提携することで、世界35都市で「長期の日本人駐在者が厳選したお店」をレコメンドするようにしたそうだ。
また、LINE WORKSが備えるトークの自動翻訳機能も同時に使用でき、「外国籍の従業員にもスムーズに利用いただける」と、グローバル化や従業員の多様化が進む昨今のHRのトレンドに触れ、これにいち早く対応したサービスであることを強調した。
LINE WORKSトラベルのサービス提供は、梅雨時期のクローズドベータを経て夏に有料プランから提供を開始するという。機能を限定した無料プランも予定しており、こちらは秋頃に提供できる見込み。サービス料金は未定。「できるだけリーズナブルに提供すべく調整中」だそうで、正式なサービス開始に合わせて決定するという。
現在、クローズドベータに向けて兄弟会社のLINEでテスト運用を実施しており、そこで挙がった要望を反映している最中とのこと。テスト運用では経費削減にも寄与したそうで、「まだ、正確なデータは取れていないがコストが20%ほど削減できそう」とその成果を明らかにした。
出張には申請手続きや経費精算、報告書作成など多くの雑務が伴う。出張に行く従業員はもちろん、人事・総務においても、業務負担とコストの削減が期待できる。LINE WORKSを導入している企業はチェックすべきソリューションだろう。
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