「パフォーマンス・ラーニング」とは、双方向型ラーニングプラットフォーム「UMU(ユーム)」を運営するユームテクノロジージャパン株式会社が提唱する新しい概念である。
株式会社ビジネスコンサルタントでは、こうした人材育成の課題を解決できるテクノロジーがUMUであると考え、ユームテクノロジージャパンと戦略的資本業務提携を結んでいる。今回、デジタルテクノロジーを活用し「低コスト」「高い生産性」「高い効果性」でパフォーマンスにつなげるというUMUの学習方法をより多くの日本の企業に知ってもらおうと、共同で本セミナーの開催に至った。基調講演で紹介された内容を抜粋して紹介する。
世界各国で約36万社が利用、2,000万人が学ぶラーニングプラットフォームUMU(ユーム)
基調講演を行ったのは、UMU創業者・CEOのドンショー・リー(Dongshuo Li)氏。Googleに在籍し、品質管理の社内トレーナー等、教育・研修分野で活躍した経験の中で、「テクノロジーを活用して教育・研修の効果性や効率性を高め、この分野を発展させることに貢献したい」と考え、UMUを創業した人物だ。「UMU」は、マイクロラーニング、ソーシャルラーニングなど新しい学習のスタイルを取り入れたラーニングプラットフォームで、すでに各国のグローバル企業をはじめとするユーザー約36万社、受講者2,000万人の実績を持つという。
リー氏が語ったのは、UMUが生まれた理論的背景と、裏付けとなっている研究成果だ。「トレーニング(研修)の効果は、学んだことを仕事の中で使えるようになったかどうかでこそ実証できる」とした上で、リー氏は現在利用できるさまざまな学習シナリオを比較分析。今、私たちに必要なことは、「発展してきているラーニングテクノロジーを活用し、学習をどのように提供するかについてデザインしなおすこと」であると述べ、そのときに重要となる4つの要素を説明した。
「1つ目は質の良いコンテンツ学習(レクチャー)。2つ目は効果的なプラクティス(練習)。レクチャーだけでは実際に知識の移転が行われているという確証がないため、練習が重要です。加えて大事なのが3つ目のフィードバックとコーチング。バスケットボールの練習を100回行っても、誰からもフィードバックを得ることがなければ正しいフォームを知ることはできないからです。そして最後は定着の認定です。私たちが学習に求めることはパフォーマンスの向上ですから、学習内容が業務の中でどのように実践されたかを測り、認定するのです」。
これらの要素が全て盛り込まれているのがUMUだとリー氏は語る。例えば、効果的な練習を実現するのは、空き時間を活用してスマートフォンなどで行えるマイクロラーニング。そして、練習に対する効果的なフィードバックとコーチングが、AIによって行われる。
ここで会場のスクリーンに映し出されたのは、リー氏が世界最大級のHRカンファレンス、ATDインターナショナルカンファレンス&エキスポに登壇する準備としてUMUを使ったスピーチの練習を行っている様子だ。PCの前でリー氏がスピーチを終えると、AIがスピーチ内容を認識し、話すスピード、ボディランゲージなどの項目についてスコアを付け、即座にレーダーチャートが示される。もっと身体の動きを使って話した方が伝わるといったフィードバックを受けて、リー氏は練習を重ねたという。
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