人財と業務/育成機会を効果的につなげ、未開拓の潜在的人財要員の活用を支援
企業向けクラウド型財務・人事アプリケーションプロバイダ大手のWorkday, Inc.(本社:米国カリフォルニア州プレザントン、NYSE:WDAY、以下Workday)は、「Workday Skills Cloud」の販売開始を発表しました。 この製品は、組織に所属する従業員ひとり一人のスキルデータのクレンジング、理解、関係付けを支援する一般的なスキルのオントロジー(*)です。Workdayのヒューマンキャピタルマネジメント(HCM)の基盤フレームワーク上に構築され、サービスの一つとして提供される「Skills Cloud」は、機械学習を活用しながら、関連するスキルを認識、識別して新たなスキルを組織に取り込むことで、継続的に学習を重ねます。「Skills Cloud」をWorkday HCMの基盤として使うことで、企業や組織の内外で最適な人材を容易に探し出すことができます。*様々な企業・組織で使用されているスキルに関するデータを大量に収集し機械学習で処理し体系的にまとめること
■スキルデータの氾濫に飲み込まれないために
あらゆるビジネスリーダーが、社内に広がる現在のスキルギャップを目の前にして、より良い人財育成とスキルアップの方法について深く思考しています。しかしながら、人財と職務や業務を効果的につなげるためには、ワークフォースを取り巻くテクノロジーの中核にある根本的なスキルデータの問題をまず解決しなければなりません。既存のスキルに対して複数の役割が規定され、また業務上の新たな役割が生まれる一方、淘汰される役割もでてくるなど、スキルは常に変化し続けています。こうした非構造化データを管理、照合することは至難の業です。
同一スキルには最大20以上の類義語があり、Workdayはそれを「Skills Cloud」上に集約し、スキル間の関係を解明します。例えば看護師の場合、「患者管理」というスキルは「応急処置」や「臨床検査」スキルにも関連することが「Skills Cloud」上で示されます。
Workdayは「Skills Cloud」に機械学習を適用し、自社の専有データやユーザー企業の提供するデータ、連邦政府や州政府が提供するO*NET情報からの追加のシードデータなどをマッチングさせ、ユーザーが入力した100万件のスキルを、管理可能な55,000件の検証済みスキルにまで削減しました。加えて、3,100万人に相当する顧客コミュニティから2億件のスキルへのアクセス、それらのスキルを数百の系統に絞り込む強力な機械学習アルゴリズムを備えた今回のサービスは、採用担当者やマネージャ、人事部門のプロフェッショナルに適した形にスキル用語を簡素化できる独自の機能を有しています。
一般的なスキル用語を活用
カスタマー企業が「Workday Skills Cloud」を利用開始すると、送信したデータの身元を識別できない形式に変換し、セキュアな集約型のデータセットに追加されます。開始後、ユーザーはWorkdayが管理するスキルのオントロジーに即座にアクセス可能になるため、スキル管理に時間を費やす必要がなくなります。「Skills Cloud」は、使用者各人がシステムに入力した内容をもとに特定のスキルを提案してくれるため、プロフィールの拡充も容易に実行できます。例えば、採用担当者がスキルの要件として「人材獲得」と入力した場合、「候補者のソーシング」や「雇用ブランド」などが提案されます。その間にシステムはその特定人物の役職や職務内容に応じたスキルを提案し、自動的にスキルをタグ付けしたり、追加されたデータをもとに推奨したりします。「Workday Skills Cloud」は、人財の最適化にフォーカスし、組織がスキルギャップを明確に把握し、従業員の中に埋もれた潜在的な可能性を理解できるよう支援します。このテクノロジーを活用して人材マーケットを構築することで、より効果的にスキルのある人材とのマッチングを実現します。
具体的には、次のようなことが可能になります。
■仕事の進め方と管理方法:Skills Cloud がより包括的な人材マッチングと提案を開始します。例えば、採用マネージャが「Webデザイン」の能力を持つ候補者を探している場合、「グラフィックデザイン」や「ウェブ開発」、そして「フラッシュデザイン」のスキルを持つ候補者も提示されます。
■既存の従業員のエンゲージメント向上と、スキルや知識の適用: 雇用主が従業員をより関連性の高い学習や育成機会につなげる支援をします。例えば、パブリックスピーキングのスキルを身に付けたい従業員には演説やプレゼンテーションに関する学習コンテンツを見つけ、能力をさらに高めるように支援します。
■シームレス、且つ即時の適材適所: 組織が新たな人材獲得戦略を展開し、変化の早い事業ペースに追い付こうとする場合にも「Skills Cloud」 を活用し、契約または外部の人材を欠員部分に充てることができます。例えば、マーケティングマネージャがイベント用にビデオ編集者を探している場合、この会社または類似した企業にサービスを提供したことのある経験者など、外部から複数の候補者を検討できます。
WorkdayのHCMプロダクト担当バイスプレジデント、クリスティーナ・ゴルト(Christina Goldt)は次のように述べています。「ほぼ全ての組織が自社の人材の育成とスキルアップを促し、人財と事業を次のレベルに成長させたいと切望しています。しかし、手元のスキルと必要なスキルについて根本的な理解がない状況です。弊社の「Skills Cloud」はこの課題に機械学習を使い正面から対処し、混沌としたスキル用語の世界に秩序をもたらします。企業が進化し続けるビジネスニーズに適切に対応し、仕事の進め方を改善し、スキルと人をつなぎ、既存の人材を育成し、そして人材を適材適所に配置できるよう支援することが私たちの狙いです」
■追加情報
上記、WorkdayのHCMプロダクト担当バイスプレジデントのコメントについての詳細は、Workdayのブログ「Our Vision for a Frictionless Talent Marketplace」(英文) (https://blogs.workday.com/our-vision-for-a-frictionless-talent-marketplace/) をご覧ください。 「Workday Skills Cloud」 はWorkday HCMの一部として、コアのサブスクリプションに追加費用なしで提供を開始しています。