内定ブルーとは、内定を獲得し入社企業を決めた学生が、不安を感じて気分が落ち込むことをいいます。
㈱アイデム 人と企業研究所が、2018年3月卒業予定の学生を対象に実施した調査によると、81.1%もの学生が、入社予定企業を決定した後に、不安や憂うつな気分になったと答えています。しかも、過去の調査では2016年卒が72.0%、2017年卒が74.9%でしたから、このような学生は確実に増えています。
入社企業が決まり、期待に胸が膨らんでもおかしくないはずですが、不安になるのはなぜでしょうか。
同じ調査において、内定ブルーの具体的な内容を訊いています。それによると、「自分は社会人としてやっていけるのか(59.9%)」「入社予定企業の同期や社員とうまくやっていけるのか(49.0%)」「入社予定企業の求める力が本当に自分にあるのか(38.9%)」「社会人にはなりたくない(37.3%)」「もっとほかによい企業があるのではないか(33.4%)」といった不安が上位に並びました。
最近の若者は、「大人」と交流する機会が少ないまま成長するといわれます。昔であれば隣近所の人達や近くの商店街の人達などから話しかけられたりするなかで、自然と社会との関係性を身に付けていくことができました。
家庭内も3世代同居が当たり前で、そのことが年上の人との関係性を身に付けるために役立ったといわれます。そういった経験のない若者が会社に入り幅広い年代の人達と仕事をすることに不安を感じるのも不思議ではありません。
また昨今は、学生の売手市場になっていますから、複数ある内定の中から選択することで迷いが生じることも考えられます。やはり、重要なのは内定者フォローです。きめ細かなフォローをしないと、内定辞退者が続出することにもなりかねません。