「見える化」から始める生産性の向上
日本で長時間労働が常態化した最大の要因は、「仕事のブラックボックス化」と言われている。そうした状況を改善し、生産性を向上させるためには、仕事の「見える化」が欠かせない。日本マイクロソフト株式会社は、2016年12月から4ヶ月間、実験的に社員の働き方を可視化して、課題を表面化させた事例を自社HPにて報告している。
業務ソフトに搭載された分析機能を使って、各社員が就業中「どのような作業に、どのぐらいの時間を費やしているか」を分析した結果、「会議時間が多いうえに会議中のメール送信などの内職も多い」「一つの業務に集中して取り組むフォーカス時間が少ない」「メールの既読率が 70 %程度しかない」など、働き方の実態が浮き彫りになったという。
同社はこの結果をもとに、社員自らが無駄な時間をなくすための取り組みを行い、働き方の改善を行ったというが、今後このような取り組みは様々な会社で必要になってくるだろう。
テレワークに代表されるような多様な働き方を企業内に導入し、生産性の向上に繋げるためには、それに対応した管理体制、仕組みづくりが不可欠だ。各企業にとって、自社の特性に応じたシステムを見極め、導入していくことが喫緊の課題といえるのではないだろうか。サービス提供会社各社の今後の動向にもぜひ注目したい。
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