HRプロの人事トレンドニュースでは1月、「企業の歯科検診」や「2024年の景気見通し」、「25卒生における学生生活の満足度」、「70代以降に働くこと」、「2023・求人検索キーワード」の調査結果といったニュースをお伝えしてきました。23年1月のHR関連ニュースを以下でご覧ください。
【HRニュースまとめ】1月|【景気見通し】2024年は景気回復? 後退? 「踊り場局面」で“やや回復基調”か ほか

【企業の歯科検診】“口の健康の重要性”を実感するも、「歯科検診の実施率」は3割に満たず

【企業の歯科検診】“口の健康の重要性”を実感するも、「歯科検診の実施率」は3割に満たず
サンスターグループは、「企業の歯科検診についての意識調査」の結果を発表した。まず健康経営優良法人認定企業および非認定企業の人事・総務担当者各400名(20~64歳)を対象に、「口の健康が全身の健康に影響することを知っているか」を尋ねた。すると、「知っている」との回答は、健康経営優良法人の認定企業で9割、非認定企業で7割超だった。認定企業と非認定企業でポイントの差は見られたものの、いずれの企業でも7割以上が“口の健康は全身の健康に影響すること”を認識しているとわかった。

そこで、健康経営優良法人に対し、「勤務先で健康経営のために実施している施策」を尋ねた。その結果、オーラルケア関連で最も多かったのは「歯科検診の実施」で29.5%と約3割だった。そのほか、「オーラルケア施策の実施」、「オーラルケアのための環境整備」、「歯科検診の推奨」といったオーラルケア関連施策の実施率は、いずれも2割程度にとどまることが明らかとなった。

また、“口の健康が全身の健康に影響することを知っている”とした回答者の企業における歯科検診の実施率は、認定企業で約3割、非認定企業では1割未満だったという。人事・総務担当者の意識とオーラルケア関連施策の実施状況には、乖離があると推察できる。

【2024年の景気見通し】4割超が「踊り場局面」で“やや回復傾向”か

【2024年の景気見通し】4割超が「踊り場局面」で“やや回復傾向”か
帝国データバンクは、「2024年の景気見通しに対する企業の意識調査」の結果を発表した。はじめに1万1,396社を対象として「2024年の景気見通し」を尋ね、過去(2019~2022年)の同調査と比較した。すると、「踊り場局面」とした企業が42.1%で最も多く、2年ぶりに4割を超えた。「回復局面」とした企業は、2023年の景気見通し(2022年11月調査)から1.3ポイント増の12.8%となった。一方で、「悪化局面」とした企業は同5ポイント減で20.3%だった。

次に、「2024年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料」を尋ねた。その結果、「原油・素材価格(の上昇)」が最も多く、以下、「人手不足」、「為替(円安)」、「物価上昇(インフレ)」が続いた。また、前年の調査から上昇した項目は、2位の「人手不足」のほか、日本銀行の金融緩和政策の見直しに伴う「金利(の上昇)」や、運送業・建設業などにおける時間外労働時間の上限規制適用による「2024年問題」(初出)があがっていることがわかった。

【コロナ禍を経た25卒生】「大学生活の満足度」は8割に迫り、24卒より高く

【コロナ禍を経た25卒生】「大学生活の満足度」は8割に迫り、24卒より高く
株式会社学情は、25卒生を対象に「学生生活の満足度」に関する調査結果を発表した。まずは25卒生306名に対して「大学生活に満足しているか」を尋ね、24卒生を対象とした昨年同時期の調査と比較した。すると、「満足している」との回答は79.4%と8割に迫り、24卒生と比較して8.7ポイント増加していることが明らかとなった。満足している理由として、「高校生のときから興味のあった分野を学ぶことができ、授業が充実している」、「入学当初はオンライン授業も多かったが、キャンパスに通えるようになり友だちできた」といった声が寄せられたという。

さらに、「大学生活で力を入れていること(ガクチカ)」を尋ねると、「大学の授業」が最も多く、以下、「アルバイト」、「部活・サークル」、「ゼミ・研究室」が続いたとのことだ。また、「今年度、今の学年で特に力を入れて取り組みたいこと」を尋ねたところ、「就職活動準備」が最も多かった。以下、「ゼミ・研究室」、「大学の授業」、「資格取得のための勉強」と続き、就職に向けた動きが徐々に増えていくことが推察できる。

70代以降も働きたい人は“14.2%”。「モチベーション・リソース」が労働意欲を左右か

70代以降も働きたい人は“14.2%”。「モチベーション・リソース」が労働意欲を左右か
株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、「一般社員の会社・職場・仕事に関する意識調査」の中から、「70代以降に働くこと」についての結果を発表した。はじめに、一般社員または主任・係長クラスの正社員(いずれも大卒もしくは大学院卒)を対象として、「何歳まで働きたいと思うか」を尋ねた。すると、「70歳以上」とした人は14.2%と、多くの人が60代までに引退するイメージを持っていることが推察できる。

そこで、70代以降も働きたい人とそうでない人の違いを分析するため、70代以降の働き方について考え始める40・50代にフォーカスして、年代別に「仕事や会社に対する認識」を調査した。その結果、「現在の仕事が自分の成長につながっていると感じている40・50代は、70代以降も働きたいと考える傾向がある」とわかった。また、“70代以降も働きたいと考えている人の特徴”は、年齢ごとに異なることも明らかとなった。さらに、「45~54歳」では働く人のほうが、働く人のモチベーションの源泉を指す“モチベーション・リソース”にフィットした仕事に就いていることもわかったという。

【求人検索からみる転職ニーズ】若手層は「外資・商社・コンサル」に関心か

【求人検索からみる転職ニーズ】若手層は「外資・商社・コンサル」に関心か
株式会社ビズリーチは、「2023・求人検索キーワードトップ30」の調査結果を発表した。本調査は、同社サービスを利用する年収750万円以上の求職者が求人を検索する際に使用したキーワードを算出し、ランキング化したものだ。

ランキングとともに読み取れる傾向をまとめた結果、1位が「副業」、2位が「フルリモート」と、新しい働き方に関するキーワードが上位にランクインした。

2023年に特に躍進したワードは、8位の「商社」(前年20位)、10位の「総合商社」(前年21位)で、商社に関連したワードだった。そのうち20代~30代の若手層の検索が7割を占めるという特徴もみられた。また、「コンサル」が19位と前年(37位)から大幅に順位を伸ばした。商社やITコンサルティング企業では積極的な中途採用を行っていることから、検索者が増加していることがうかがえる。

また、「海外勤務」が前年より大幅にランクアップするなど、海外勤務に対する関心は、コロナ禍前と変わらない水準まで戻ってきているとのことだ。

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