部下の成長を実感する管理職は「即時フィードバック」を意識
株式会社ラーニングエージェンシーは、ラーニングイノベーション総合研究所と共同で実施した「管理職意識調査」から、第2弾として「部下へのフィードバック」に焦点を当てた分析結果を発表した。はじめに企業の管理職484名を対象として、「部下にどれくらいの頻度でフィードバックをしているか」を尋ねた。すると、部下が「非常に成長している」と回答した管理職のうち、44.4%が「即時にフィードバックをしている」ことがわかった。一方で、部下が「成長していない」と感じている管理職においては、「即時フィードバックをしている」との回答は14.3%となった。「非常に成長している」と感じる管理職より30.1ポイント低いことが明らかとなった。
また、「フィードバックするときに気をつけていること」を尋ねたところ、部下が「非常に成長している」と感じる管理職は、「部下の意見を傾聴すること」、「部下の納得感を醸成すること」がいずれも6割を超えた。
“部下に寄り添ったフィードバック”ができているか? 部下を成長させる管理職は「即時フィードバック」、「意見の傾聴」を意識
【2024年問題】「マイナス影響」を懸念する企業は6割以上に
株式会社商工リサーチは、「2024年問題に関するアンケート調査」の結果を発表した。まずは資本金1億円以上の大企業および1億円未満の中小企業、計5,151社を対象に、「2024年問題がどの程度経営に影響するか」を尋ねた。その結果、「マイナスの影響を受ける」と予想する企業は6割以上あることがわかった。続いて、「2024年問題による経営への影響度合い」を産業別に比較したところ、「マイナスの影響を受ける」との割合が7割前後で高かったのは、「卸売業」、「運輸業」、「建設業」、「製造業」で、さまざまな産業へ影響が波及することが示唆された。
あわせて、「具体的なマイナスの影響」を尋ねると、「物流・建設コスト増加による利益率の悪化」が7割に迫り、最も多かった。以下、「稼働率の低下による納期の見直し」、「稼働率の低下による利益率の悪化」が続き、稼働率の低下によるスケジュールへの支障を懸念する企業が多く見受けられた。
【2024年問題】6割以上の企業が「マイナス影響」を懸念…建設・運輸業以外の業種にも影響は広がる見通し
【選考・内定辞退】フェーズごとに異なる理由とは
株式会社インタツアーは、「選考辞退・内定承諾についての調査」の結果を発表した。はじめに24卒生のうち、文系学生7,893名・理系学生980名の計8,873名を対象として、就活中のどのフェーズで辞退が起きているかを調査した。すると、「説明会後」の段階で選考を辞退した人は7割を超えることがわかった。うち、「1次選考後、選考を辞退したことがある」とした約4割を対象にその理由を尋ねたところ、「自分が働くイメージができなかった」が4割を超え最も多かった。さらに、「最終選考後、選考を辞退したことがある」とした学生は3割弱で、辞退理由は「志望度の高い企業から内定をもらった」が最も多かったという。
また、「内定後に内定を辞退したことがある」とした学生は半数を超え、辞退理由も「本命企業ではなかった」との回答が最も多かった。このことから、複数の内定を獲得したうえで取捨選択を行っている学生もいることが示唆された。
【選考・内定辞退の理由】就活フェーズごとの辞退理由とは? 「仕事内容」や「社員・社風」のアピールが新卒獲得のカギか
【人事トレンドワード2023-2024】「賃上げ」、「リスキリング」、「人材獲得競争の再激化」の3つに
株式会社パーソル総合研究所は、「人事トレンドワード2023-2024」を発表した。2023-2024年の人事領域における注目トレンドワードは、「賃上げ」、「リスキリング」、「人材獲得競争の再激化」の3つが選出され、ソーシャルメディア上でも関心の高まりがうかがえた。それぞれのワードの背景は以下の通り。政府の施策やインフレ率を超える賃上げ率の後押しによって、2023年は「賃上げ」ムードが高まった。賃上げ幅は5,800円上昇して1万3,362円となり、およそ30年ぶりの高水準となった。
「リスキリング」は、政府による支援や補助によって大きく注目された。デジタル人材の増加促進を図るのみならず、生産年齢人口の減少も相まって、より関心を集めている。
また、景気連動や生産年齢人口の減少、コロナ禍後の景気回復など複合的な要因から、「人材不足」が加速している。さらに、デジタル領域での“遅れ”は「競争優位産業不在」と、二重苦によって2023年は「人材獲得競争の再激化」が見られた。
【リーダー職に聞いた部下の実態】部下の4割超が「逃避者・破壊者タイプ」か
リ・カレント株式会社は、「現在働いている環境に対する意識調査」の結果を発表した。まずは企業規模500人以上の企業に勤めるリーダー職1,110名を対象に、メンバータイプを4属性に分けた上で、「現在のチームメンバーに最も多いタイプ」を尋ねた。すると、「協働者タイプ」(37.1%)が最も多く、以下、「逃避者タイプ」(22%)、「従業者タイプ」(19.5%)、「破壊者タイプ」(19%)と続いた。ネガティブな属性である「逃避者・破壊者タイプ」の合計は、4割を超えることがわかった。さらに、「リーダー職である自身の役割」と「リーダーがチームメンバーに求める役割」を尋ねたところ、最も多かったのは「組織(チーム)の成果達成」だった。「チームメンバーに求める役割」の2位以降には、「自身(個人)の成果達成」、「組織(チーム)の活力向上」が続き、リーダーはメンバーに対して個人の成長も求めていることも明らかとなった。
組織のリーダー職に聞いた“部下の実態”とは? 4割超が「逃避者・破壊者タイプ」で部下育成に課題も