新型コロナの5類移行を境に「リモート」から「出社」に切り替えた企業は2割以上
新型コロナの流行に伴い、リモートワーク・テレワークは急速に普及した。アフターコロナのフェーズに入り、出社回帰の流れもあるが、現在はどのくらいの企業がリモートワークを認めているのだろうか。まずパーソルキャリアは、「勤務先でリモートワークが認められているか」を尋ねた。すると、「認められており、リモートワークを実施している」が27.4%、「制度上は認められているが、現在リモートワークを実施していない」が23.8%で、「認められている」との回答は計51.2%だった。
一方、「制度上、認められたことはない」は30.5%、「制度上、期間限定で認められたことはあるが直近3ヵ月(2023年6~8月)は認められていない」が7.2%で、「認められていない」との回答は計37.7%となった。
また、「直近3ヵ月は認められていない」とした回答者に、“認められなくなったタイミング”を尋ねたところ、「新型コロナの5類移行後(2023年5月から)」との回答者が2割を超えたという。この結果から、新型コロナの5類移行をきっかけに、リモートワークから出社に切り替えた企業があるとわかった。
約6割が「今後もリモートワークを継続する」と回答。廃止・減少はそれぞれ1割程度に
続いて同社は、「リモートワークが認められている」とした回答者を対象に、「リモートワークは今後もこれまで通り継続されるか」を尋ねた。すると、「継続する」(変更なし:43.4%、減少:11.2%、増加:2.7%の計)は57.3%と6割に迫った。また、「廃止」とした人は9.4%だった。リモートワークの廃止や減少を行う企業も、それぞれ1割程度あることが明らかとなった。リモートワーク可能な日数は「週1~3日」が多数
さらに同社は、「リモートワークが認められている」とした回答者に、「リモートワークが可能な日数」を聞いた。その結果、「週1日」(19.2%)と「週2~3日」(20.4%)が僅差で、いずれも2割程度となった。また、「週4~5日」は10.9%、「週6日以上」は6.7%だった。「リモートワークの廃止・減少」に対し不安を抱える人は3割超に
次に同社は、「リモートワークが廃止または減少する」とした回答者を対象に、「不安や困難、不満感の有無」を尋ねた。すると、「ある」(16.1%)と「ややある」(20.8%)の合計は36.9%で、3割を超える人が何らかの不安感を抱えていることがわかった。そこで、不安や困難、不満の内容を尋ねたところ、「子育て・介護と仕事の両立」が最も多く、「出勤することで生じる人間関係や仕事環境のストレス」などの声も聞かれたという。
一方で、リモートワークが廃止・減少したことによるメリットを尋ねたところ、「社内の人とコミュニケーションが取りやすいため仕事も進めやすい」、「仕事上、個人情報などの守秘性の高いデータを扱うことが多く、リモートワーク時に持ち出す情報に関し、手続きが煩雑であり、業務が進まないから」などの声が寄せられたとのことだ。
6割超が「リモートワークができる働き方」を希望
最後に、同社が「希望する勤務スタイル」を尋ねた結果、「ハイブリッドワーク」(41.5%)が最も多かった。「自宅などでリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)」(19.7%)と合わせると、全体の6割以上が「リモートワークができる働き方」を望んでいることがわかった。一方で、「会社が定める場所(オフィス・店舗・工場など)に出社」は38%と、出社を希望する声も4割弱あった。
※出典:duda|働き方や働く場所はどう変わった?リモートワーク・テレワークの実態調査