年末調整業務の負担は「回収した書類のチェック」が最多
年末調整業務が発生する秋~冬にかけては、その作業の煩雑さから「一年のうちで最も忙しい時期」と感じる労務担当者も多いと考えられる。そのような中、企業の人事担当者は年末調整業務において、どのような負担を感じているのだろうか。はじめにfreeeは、「年末調整業務を進める中で負担を感じている項目」を尋ねた。すると、「回収した書類のチェック」が最も多く、以下、「従業員からの書類回収」、「従業員からの問い合わせ対応」が上位となった。書類チェックと回収作業は、人事にとって大きな負担となっていることが明らかとなった。
従業員数が多いほど年末調整のクラウドシステム導入が進む傾向に
次に同社は、「どのような体制で年末調整業務を行っているか」を尋ね、企業規模別に比較した。その結果、従業員数1,001名以上の企業では「年末調整のクラウドシステムで運用」が66%で最も多く、次いで、「紙・エクセルファイルと給与計算システムを併用」が16%だった。301~1,000名の企業では、「クラウドシステム」が51%、「紙・エクセルとファイルと給与計算システム」が33%だった。
また、300名以下の企業では「紙・エクセルファイルと給与計算システム」が36%、「クラウドシステム」が34%と拮抗した。このことから、従業員数が多い企業ほど、年末調整業務におけるクラウドシステムの導入が進んでいることが明らかとなった。
煩雑な年末調整業務、特に「従業員のミスや不足」に嘆き
最後に同社は、「年末調整業務に関して感じる苦労」を尋ねた。すると、「書類の記入ミスや添付漏れによる確認作業の煩雑さ」が最も多く、「従業員からの問い合わせが多い」、「残業が増える」が上位にあがった。自由回答には、「従業員自身が年末調整の重要性を理解できていないため、他人事のようにとらえている者も多い」、「残業時間が会社で決まっている中、他業務へ回す時間がない。他業務の問い合わせ対応も停滞してしまう上に、確認・確定できる責任者が決まっているため確認の順番待ちがある」、「社内での知見がない中での問い合わせ対応が必要」などの声が寄せられたという。