半数以上が「ブラック企業での勤務経験がある」と回答
多様な働き方に関する施策が多くの企業で推進されている今、“ブラック企業”と言われる劣悪な労働環境の企業は減少傾向にあるという。一方で、スタートアップの増加など企業の多様化も進む中で、従業員が“ゆるすぎる”と感じるホワイト企業が増加しているともいわれている。また、そのゆるさが原因となり離職に繋がるケースもみられるというが、そもそも、ブラックな事象や“ゆるすぎる”環境は、実際に離職率と因果関係があるのだろうか。ライボがまず、「ブラックだと感じる企業に勤めた経験」を尋ねると、「ある」が52.8%、「ない」が47.2%だった。また、ブラック企業に勤めた経験が「ある」とした人に、「ブラックと感じた内容」を尋ねると、「長時間労働」が68.9%で最多だった。以下、「ハラスメントがある」が48.3%、「根性論が飛び交っている」が43.3%と続いた。
さらに同社が、「ブラックだと感じる具体的な内容」を自由回答で尋ねると、「有給休暇を取得することが『悪』という雰囲気があり、誰も取得しない」や、「日常的にハラスメント的言動があるが、相談できる環境がないため耐えるしかない」といった声が寄せられたという。
約7割が「ブラック企業からの転職後に労働環境の希望が叶った」と回答
次に同社は「ブラックな事象で転職した経験」の有無を尋ねた。すると、「ある」が47.8%、「ない」が52.2%だった。また、「その時の転職で働く環境の希望は叶ったか」と同社が尋ねると、「叶った」(27.9%)と、「どちらかといえば叶った」(41.9%)との回答は計69.8%で、転職により希望が叶ったとする人は約7割となった。“ゆるすぎるホワイト企業”から転職した人は50代が最多に
続いて同社は、「ゆるすぎる企業に勤めた経験」を尋ねた。すると、「ある」が34.2%、「ない」が65.8%という結果だった。また、ゆるすぎる企業に勤めた経験が「ある」とした人に、「ゆるすぎて転職をした経験」を尋ねると、「ある」が48.9%、「ない」が51.1%だった。続いて、転職経験が「ある」との回答者を年代別に分析すると、「50代」が100%で最多となった。以下、「40代」(66.7%)、「20代」(65.4%)、「30代」(37%)と続いた。
さらに同社が、「ゆるすぎと感じた具体的な内容」を自由回答で尋ねると、「サークル感覚で遅刻や欠勤が日常的にあり、それを叱る文化もなく仕事は楽すぎる」や、「会議は雑談をして終わることが多く、真剣な議題がなくダラダラと進む」といった声があがったという。
ブラックを連想する職種は「営業職」、ホワイトは「事務・アシスタント」がトップに
最後に同社は、「ブラック・ホワイトを連想する職種」を尋ねた。すると、ブラックを連想する職種の1位は「営業職」(43.7%)だった。その他には、「販売・サービス職」(15.2%)、「技術職」(12.6%)が上位となった。他方のホワイトを連想する職種の1位は「事務・アシスタント」(31.7%)だった。以下は、「公務員」(16.7%)、「企画・管理」(14.5%)が上位となった。
同社が「ブラックな環境やゆるすぎる環境への是非」に関してフリーコメントを求めると、「ブラックな環境に対する捉え方が世代別で違う気がする」や、「ブラックも良くないが、ゆるすぎても良くないので程よい厳しさが必要」、「業種や職種によって働く環境はある程度決まる気がするため、仕事で何を重視するかが重要」との意見が寄せられたという。