株式会社ソウルウェアは2022年12月19日、「アフターコロナにおける働き方実態調査」の結果を発表した。本調査は2022年11月17日~24日に、全国の20~60代会社員543名を対象に実施されたものとなる。なお、同社は2021年にも同様の調査を実施しており、本記事では、直近2年での調査結果を比較しながら「ビジネスパーソンの働き方」や「テレワーク環境での意識変化」について確認する。
テレワーカーの不満は「環境要因」によるものが上位に。6割強が「交通費や経費の精算」にやりづらさを感じている

2022年末時点で「テレワーク実施」は3割未満

新型コロナウイルス感染拡大以降、テレワークでの働き方が広く定着した。そうした中、実際にテレワークを行っている人はどの程度いるのだろうか。同社がまず、「調査時点でテレワークをしているか」と尋ねたところ、「テレワークをしている」は28%となった。2021年の調査結果では32.8%だったことから、4.8ポイント減少していた。一方で、「以前はテレワークをしていたが今はしていない」が17%で、2021年調査の13%を4ポイント上回った。総合すると、テレワークの実施割合は減少しているようだ。
テレワーカーの不満は「環境要因」によるものが上位に。6割強が「交通費や経費の精算」にやりづらさを感じている

6割が「テレワークに対する不満」を抱えている

次に同社は、「テレワークをしている」とした回答者に「テレワークに対する不満はあるか」と尋ねた。すると、「かなり不満がある」が25%、「やや不満がある」が41%で、これらの合計は66%なっており、2021年調査の合計59%から7ポイント上昇した。
テレワーカーの不満は「環境要因」によるものが上位に。6割強が「交通費や経費の精算」にやりづらさを感じている

「精神的要因」よりも「テレワーク環境」の課題を訴える人が多い

さらに同社は、同様の対象者に「どのようなテレワークの課題を感じているか」を尋ねた。なお、本設問における選択肢については、自宅で業務を行う環境に関するものを「環境要因」、精神的な要因に関わるものを「精神的要因」と定義し分類している。すると、全体の傾向として上位には「環境要因」が多く集まっていた。1位は「通信環境が不安定で仕事がしづらい」(環境要因)で35.5%、2位は「社内の評価制度が整っていない」(環境要因)の32.9%となった。また、4位は「自宅に仕事をする場所がない」(環境要因)が28.4%と続いた。この傾向について、同社は「オフィスと同様に快適に働ける環境を求める声が多くなったのではないか」との見解を示した。
テレワーカーの不満は「環境要因」によるものが上位に。6割強が「交通費や経費の精算」にやりづらさを感じている

業務課題の上位には「交通費や経費の精算」や「書類のやりとり」がランクイン

同社は、先述の「会社から指定されているツールがテレワークに対応できていない」を選択した人を対象に、「課題を感じる業務」を尋ねた。すると、トップ3は「交通費や経費の精算」(62%)、「社外との書類のやりとり」(58%)、「社内での書類のやりとり」(50%)となった。
テレワーカーの不満は「環境要因」によるものが上位に。6割強が「交通費や経費の精算」にやりづらさを感じている
調査結果から、テレワークを実施している人の多くは、精神面よりも環境面での課題を強く感じていることがうかがえた。テレワークを実施している人の中には、交通費や経費精算を行うITツールがテレワークに適していないと感じている人もいるようだ。今後もテレワークを推進していく場合には、オフィス出社と変わりなく業務が遂行できる環境整備は必須だろう。

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