約8割が非効率な商習慣ありと回答。その具体的な内容は?
働き方改革や新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、企業は新たな働き方や業務のデジタル化による生産性向上に取り組んでいる。そうした中、社内ルールや商習慣について、働く人が「非効率的だ」と感じている業務はあるのだろうか。はじめに、「非効率的だとわかりながらも、商習慣として続いていることはあるか」を聞いた。その結果、「多く存在する」が40.8%、「少し存在する」が39.8%と、合計80.6%が非効率に感じる商習慣があることを表明した。
パスワード付き添付ファイル(PPAP)の受送信は、いずれも半数以上が経験
昨今、セキュリティの観点からパスワード付き添付ファイルとパスワードをそれぞれメールで送る行為(通称PPAP、以下同)を廃止する動きが広まっている。実際に2020年11月、デジタル改革担当大臣が、内閣府と内閣官房でPPAPを廃止すると発表した。そこで、「過去1年間でPPAPを受信した経験」について聞くと、「頻繁にある」が33.2%、「ときどきある」が48.8%と、合計82%が受け取っていると回答している。
PPAPが利用されるのは、誤ったセキュリティ理解が企業内に浸透しているため
続いて、過去1年間にPPAPを送信したことがある回答者に、「使用した理由」を尋ねた。その結果、最も多かったのは「会社の規則やルールで指定されているから」(56.2%)で、2位は「セキュリティ上有意義だと思うから」(41.3%)となった。なお、「パスワードがかかった添付ファイルとパスワードを分けてメールを送信しても、セキュリティ上意味がなくなってしまうことを認知しているか」と聞くと、「明確に知っていた」と回答した人は23.2%にとどまり、7割以上は認知していないことが判明した。会社の規則やルール、セキュリティ上の誤解などにより、誤った商習慣が広がり続けてきたことがうかがえる。