ミドル世代に人気の転職先は「異業種の同職種」。50代は「同業種の同職種」にも興味
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、国や地方自治体による対策が緩和される中、経済活動は平時に近づき、企業の人材採用も活発化している。企業が即戦力の人材を中途採用する動きもあるが、ミドル世代は異業種への転職に対してどのような考えを持っているのだろうか。まず同社は、「異業種や異職種への転職において興味がある組み合わせ」を尋ねた。すると、全体では「異業種の同職種」との回答が67%で最多だった。
年代別に見ると、他の年代と比較し、30代は「異業種の異職種」、50代は「同業種の同職種」に興味がある人が多いとわかった。
30代が興味を示す業種は「IT・インターネット・ゲーム」、40代・50代は「メーカー」
続いて同社は、異業種転職に興味があるとした人に「どの業種への転職に興味があるか」を聞いた。その結果、全体では「メーカー」が23%で最も多かった。年代別では、「30代」のトップが「IT・インターネット・ゲーム」(27%)、「40代・50代」のトップが「メーカー」(40代:23%、50代:24%)だった。さらに、「異業種転職で興味のある職種」を聞くと、全体では「管理部門系」(19%)、「経営・経営企画・事業企画系」(11%)、「マーケティング・販促企画・商品開発系」(9%)が上位にあがったという。業種が変わってもスキル・経験が活かしやすい職種が並んだようだ。
異業種転職が人気の理由は「成長業界・給与相場が高い業界で働きたいから」
続いて同社は、「異業種転職に興味がある理由」を尋ねた。すると、全体では「成長業界・給与相場の高い業界で働きたい」(42%)が最多で、以下、「キャリアの幅を広げたい」(39%)、「新たな専門性やスキルを身に付けたい」(35%)だった。年代別で見ると、他の年代に比べ、30代は「成長業界・給与相場の高い業界で働きたい」、50代は「定年後を見据えて幅広い経験を積みたい」との回答が最多となった。
異業種転職で良かったことは「仕事の幅が広がった」、「知識やスキルを磨けた」など
続いて同社は、異業種転職の経験があるとした人に、「異業種転職をして良かったこと」を聞いた。その結果、上位は「仕事の幅が広がった」(64%)、「知識やスキルを磨けた」(57%)となった。また、具体的なエピソードとして、「前職までのスキル・ノウハウを活かしながら、上流での意思決定に関与する機会を得られた」、「転職を繰り返すことで知識や経験、給与および人脈などがレベルアップしている気がする」といった声が寄せられたという。