越境学習経験者の9割超が「チャレンジ意識あり」と回答
現在の勤務先とは異なる場所に身を置いて学びを得る「越境学習」は、経済産業省も注目する人材育成方法だ。実際に経産省で行った実証事業において、越境学習を実施した人は自分自身の軸を再発見し、このVUCA時代を切り拓くリーダーとしての成長を実感することができたという。では、実際に越境学習の有無は若手リーダーの仕事やキャリアにどのように影響しているのだろうか。はじめにウィル・シードは、「仕事に取り組む中で、さまざまなことにチャレンジしていきたいと思うか」を尋ねた。すると、越境学習経験がある人は、「非常にそう思う」が47%、「ややそう思う」が44%で、合計91%だった。一方で、越境学習経験がない人は、「非常にそう思う」が11.8%、「ややそう思う」が50%で、合計61.8%だった。
8割の越境経験者が「ワークエンゲージメント」が高い傾向に。未経験者との差は大きく
次に同社は、「熱意や自信を持って現在の仕事に取り組めていると思うか」を尋ねた。その結果、越境学習経験がある人は、「非常にそう思う」が28%、「ややそう思う」が52%で、合計80%におよんだ。対して、越境学習経験がない人は、「非常にそう思う」が10.1%、「ややそう思う」が37.3%で、合計47.4%にとどまった。越境経験は「心理的安全性が担保されたチームづくり」への効果も
続いて同社は、「リーダーとして心理的安全性が担保された組織・チームづくりができているか」を尋ねた。すると、越境学習経験がある人は、「かなりできている」(20%)と「ややできている」(50%)の合計が70%だった。一方の越境学習経験がない人は、「かなりできている」(3.6%)と「ややできている」(37.3%)の合計は40.9%だった。越境学習経験の有無によって、組織・チームづくりに影響することが示唆された。越境学習が「自身のキャリア」や「不足していること」への気づきのきっかけに
次に同社が、越境学習体験者に「越境学習体験に参加したときに得た、気付きや感想」を尋ねたところ、「自分のキャリアを見つめ直すことができた」と「自分に足りていないことを認識できた」(ともに30%)が最も多かった。以下、「向上心や好奇心が湧いた」(28%)、「自社の魅力を再認識した」(26%)と続いた。また自由回答には、「視野が広がった」や「自分の気持ちを再確認した」などの声が寄せられたという。