株式会社リクルートは2023年7月24日、「就職プロセス調査」の結果を発表した。調査期間は2023年6月12日~19日で、2024年卒業予定の大学生(以下、24卒生)1,165名より回答を得た。これにより、24卒生の入社後の配属希望と、去る6月時点での確定状況がわかった。
【新卒採用】24卒生の「配属希望」と「就職確定状況」を調査。配属先決定時期の希望は「入社決定前まで」が7割に

配属先を明示してほしい時期は「内々定・内定取得後から入社を決める前まで」が最多

新卒採用を行う企業では24卒生の採用活動が本格化し、採用者や配属先の選定をしている企業も多いだろう。一方の就活中の24卒生は、いつ配属先が決定することを希望しているのだろうか。

はじめにリクルートは、「就職先を決める前に配属先が確約されていた方がよいか」を尋ねた。すると、「確約されている方がよい」と「どちらかというと確約されている方がよい」の合計は8割にのぼったという。

そこで、「配属先について明示してほしい時期」を尋ねたところ、「内々定・内定取得後~入社を決める前まで」が22.3%で最も多かった。また、「配属確約での応募」(14%)、「選考時」(19.3%)、「内々定・内定取得時」(18%)、「内々定・内定取得後~入社を決める前まで」(22.3%)を合わせると、「入社を決める前まで」とした人は合計73.7%と、7割におよんだ。

さらに、「就職先を決める前に配属先が確約されている方がよい」とした学生の回答を見ると、「配属確約での応募」が25.7%で最も多かった。「どちらかというと確約されている方がよい」の9.7%と比べても、早い時期の配属先明示を希望している人が多いことがうかがえる。
配属先について明示してほしい時期

民間企業への就職確定者のうち、約4分の1が「入社決定前」に配属が確定

次に同社は、「2023年6月12日時点の進路確定状況」を尋ねた。その結果、「民間企業への就職が確定している」が63.9%、「民間企業以外への進路が確定している」が3.2%、「まだ進路は確定していない」が32.8%となった。
6月12日時点の進路確定状況
そこで、民間企業への就職が確定しているとした学生に、「配属先が確定した(する)時期」を尋ねた。すると、「まだ配属先は確定していないが、入社後に確定する予定」(27.7%)が最も多く、次に「配属先がいつ決まるかわからない」(24.7%)が続いた。

また、「就職先を決める前に配属先が確約されていた方がよい」とした学生のうち、入社を決める前に配属先が確定していた学生は40.8%と、4割にとどまった。
配属先が確定した(する)時期

配属先について確約してほしい内容は「職種」や「勤務場所」が上位に

さらに同社は、「配属先について確約してほしい内容」を尋ねた。すると、「職種」(60.5%)が最も多く、僅差で「勤務地」(59.6%)、「勤務エリア」(58.9%)が続いた。
配属先について確約してほしい内容

配属先について確定している内容は「職種」が最多に

続いて同社が、去る6月12日時点で「民間企業への就職が確定している」とした学生に、「配属先の確定状況」を尋ねると、「同時点で配属先が確定している」が28%と、約3割を占めた。
6月12日時点の進路確定状況/配属先確定状況
また、「同時点で配属先について確定している内容」を尋ねたところ、「職種」(69.3%)が最も多かった。以下、「勤務地」(54.1%)、「勤務エリア」(48.7%)と続いた。
6月12日時点で配属先について確定している内容
本調査結果から、「就職先を決める前に配属先が確約されていたほうがよい」と考える学生は約8割におよぶことが明らかとなった。また、配属先について確約してほしい内容は「職種」や「勤務地」が多いことがわかった。今後も24卒生の採用活動を行う企業では、配属先に対する不安を抱える学生もいることを受け、配属確約の応募を行う、または選考段階で配属先についてできる限り明示するといった柔軟な対応をすることで、学生の志望度向上にも期待できるのではないだろうか。

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