全社規模で「働き方改革」に取り組む企業は7割弱
新型コロナウイルス感染症の拡大以降、リモートワークが一般化したことで仕事と生活の境界線が曖昧になったという声も聞かれる。企業および個人双方で「働き方」や「休み方」を見直したケースもあると考えられるが、実態はどうなのだろうか。はじめに学情は、「『働き方改革』に取り組んでいるか」を尋ねた。すると、「全社的に取り組んでいる」が68.6%で最も多く、7割近くとなった。他方で、「部署、期間などを限定し、試験的に取り組んでいる」が7.8%、「具体的には実施していないが、実施計画はある」が7%、「まだ実施計画は立っていないが、今後取り組みたいと考えている」が13.5%と、試験的に取り組む企業や取り組みに対して前向きな企業も3割程度存在するようだ。
主な取り組みは「時間外労働(残業)の削減」や「有給休暇取得の奨励」
次に同社は、「働き方改革において、具体的に取り組んでいること」を尋ねた。その結果、「時間外労働(残業)の削減」が85%で最も多く、以下、「有給休暇取得の奨励」(84%)、「長時間労働の是正」(71.8%)、「男性の育休取得支援」(50.7%)と続いた。働き方改革には「採用活動への波及効果がある」と約2割が回答
続いて同社は、「働き方改革により、採用活動への波及効果はあるか」を尋ねた。すると、「効果が見られる」は19%と、約2割が働き方改革により採用活動への波及効果を感じていることがわかった。一方で、「効果が見られない」は81%だった。「効果が見られる」とした企業からは、「週休3日制の導入や副業解禁で、応募者が増えた」や「フルリモート(居住地自由)を制度化したことで、全国から応募が入るようになった」などの声が聞かれたという。
一方で、「効果が見られない」とした企業からは、「時間外労働の削減など各社が共通して実施していることは、あまり差別化につながらない」、「若い世代を中心に、働きやすい環境であることは必須条件で、仕事内容や研修の充実などが企業選びのポイントになっていると感じる」などと指摘する声もあがったとのことだ。