SoZo株式会社は2023年2月9日、Z世代のSDGsそのものに対する意識と就職活動における企業選びとの関係性を調査するプロジェクト「【Z世代】SDGs シューカツ解体白書」の結果を発表した。調査期間は2022年10月30日~12月9日で、大学生・大学院生の601名より回答を得た。これにより、Z世代が働く際に重視するポイントや働き方のイメージなどが明らかとなった。
Z世代が就職活動で求めるのは「自分らしく働ける環境」か。SDGsでは「質の高い教育」の目標に関心も

6割以上が勤務先の「ワークライフバランス」を重視

昨今、企業でもSDGsの目標達成に向けた取り組みを行うなど、社会的に関心の高まりをみせているが、Z世代の学生はどのような意識をもっているのだろうか。はじめにSoZoは、「働く場所で重視するポイント」を尋ねた。すると、「ワークライフバランス」が63.2%と最も多く、以下、「サービスや商品の将来性」が54.6%、「サービスや商品が好きか」が45.1%と続いた。このことから同社は、「学生は、企業を給与や知名度以外にも多角的に評価・判断している」との見解を示している。
働く場所に重視するポイント

働き方のイメージは「自分らしく働ける環境」と「ライフステージごとの仕事量の調節」が上位

次に同社が、「働き方のイメージ」を尋ねると、「自分らしく働ける環境」が53.7%でトップだった。次いで、「ライフステージによって仕事量を調整したい」が53.1%と僅差で続いた。また、3~8位までの3割を超える回答は、「社会的に意義のあるサービスに携わりたい」や「第一線で働きたい」などジャンルに統一性がないことから、同社は「Z世代の多様な価値観がうかがえる」とコメントしている。
働き方のイメージ

「自分らしく働きたい」とした人の方が「ワークライフバランス」などをより重視か

次に同社は、1問目の「働く場所で重視するポイント」の回答を、2問目の「働き方のイメージ」で「自分らしく働ける環境」(以下、「自分らしく働きたい」)を選択した323人の回答率とクロス集計した。

その結果、「ワークライフバランス」では、「自分らしく働きたい」とした人の回答率が70.3%で、全体(63.2%)より7.1ポイント高かった。次に上昇率が高かったのは、「女性の育休取得率」で、全体(31.8%)より6.9ポイント多かった。また、「自分らしく働きたい」とした人は、3割を超える項目が全体より多く、特に自身の活躍に関する項目を選ぶ人が多かった。
「働く場所に重視するポイント」における、全体と「自分らしく働きたい」とした人のクロス集計

「自分らしく働きたい」人のSDGsへの関心度は「質の高い教育」で上昇

最後に、同社は全体に対し「働くときに福利厚生や環境整備としてポジティブに受け取るSDGsの目標」を尋ね、さらに先の設問で「自分らしく働きたい」と回答した人との差異を示した。すると、「目標4」の社員教育に関する項目では、全体(62.6%)より「自分らしく働きたい」とした人の方が11.7ポイント高く、74.3%となった。また、「目標5」や「目標10」といった平等な機会を示す項目でも、全体より「自分らしく働きたい」とした人の方が、回答率は10ポイント前後高かった。

また、働く場所の自由を示す「目標9」、メンタルヘルスや健康診断に関する「目標3」でも、「自分らしく働きたい」とした人の回答が5割~6割となり、学生が重視する項目であると推測できる結果となっている。
「ポジティブに受け取るSDGsの目標」における、全体と「自分らしく働きたい」人の回答率の差異
調査結果から、Z世代の6割以上が勤務先での「ワークライフバランス」を重視しており、さらに「自分らしく働きたい」とした人は、それをより強く求めていることがわかった。今後採用活動を進める企業では、Z世代が企業に求めるSDGsの目標や「自分らしい働き方」の傾向などを捉え、自社にマッチする人材を獲得していきたい。

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