新たな採用ブランドスローガンを制定し、共感する仲間を集めながら新卒採用の展開へ
パナソニックグループは、2022年4月に事業会社制(ホールディングス制)に移行し、グループのパーパスを表す「幸せの、チカラに。」とのブランドスローガンを定めている。それを機に新たな採用ブランドスローガンについても検討を進めていたが、今回、新たな採用ブランドスローガンとして「誰かの幸せのために、まっすぐはたらく。」を制定したという。同グループは、これまで徐々に仕事のフィールドを広げ、人々の暮らしの中の幅広い分野を事業領域としている。その原動力は一人ひとりの挑戦であると捉え、同グループでは「人づくり」を大切に、挑戦者たちの成長を応援してきた。さまざまな事業領域や職種を有し、「多様な挑戦の機会」や「人づくり」を大切にする風土のもと、「誰かの幸せのために、まっすぐはたらきたい」と思える仲間とともに、これからの幸せを作りたいという思いを込めて、新たな採用ブランドスローガンの制定に至ったという。
今後は、オンラインコンテンツやパナソニックキャリアデザインプログラムなど、あらゆる場で同グループの働く場としての魅力を発信し、共感する仲間づくりを行いながら採用活動を展開していくとのことだ。
大学との連携や多種多様なプログラムを実施。自律的なキャリア形成を支援
グループ創業者である松下幸之助氏の「物をつくる前に人をつくる」という考えが根付く同グループでは、学生が年次にとらわれず、個々人に合ったタイミングで将来について考え、企業との関わりの中で成長や可能性を広げるきっかけづくりを重視している。2022年度はインターンシップの受け入れ枠を前年度の約2倍の1,000名規模に拡大した。さらに、大学低学年にもキャリアデザインコンソーシアムを立ち上げるなど、産学共創での活動を強化してきたという。今後は、高校生・高専生向けにも同様の取り組みを進める予定だ。変化の激しい時代にある今、自律的なキャリア形成の重要性はますます高まっている。同グループでは、今後も「人づくり」への姿勢を大切にしながら、「パナソニックキャリアデザインプログラム」として、大学との連携や多種多様なプログラムの提供を実施する。特に大学低学年を対象としたプログラムの拡充や、質の高いインターンシップの提供を進めたいとのことだ。
2023年採用に導入した体系を継続し、2024年度には1,400名規模の採用を計画
また、同グループでは一貫して「企業は社会の公器である」という考え方を経営の基本とし、人材においても「社会から預かった貴重な経営資源」と捉えている。事業の創出と成長の源泉、組織活力の維持を担う人材を安定的に確保するという考えのもと、2024年度の新卒採用については、合計で約1,400名(大学/大学院から約1,000名、高校/高専から約400名)の採用計画を発表した。2023年度の大学および大学院の新卒採用では、事業会社ごとの選考、各事業会社における全ての職種で、内定時に初期配属を確約する採用体系を導入した。2024年度新卒採用では同体系も継続し、初期キャリアを明確にすることで自律したキャリア形成の促進を図るとともに、新たな採用ブランドスローガンである「誰かの幸せのために、まっすぐはたらく。」という考えをもつ個人の自発的な挑戦を後押ししていくという。
さらに、2021年度新卒採用より本格化した「通年採用」についても、2024年度新卒採用でも継続する。学生の本分である学問や研究に取り組む人に向け、6~7月以降にもキャリア選択にとって十分な情報入手や応募機会を提供してくという。
同社は、今後も「人づくり」を大切にしながら、多様な個性が挑戦・活躍できる支援を行うことで、一人ひとりが活きる経営の実現を目指す考えだ。
採用者の入社後のミスマッチを避けるためにも、こうした採用に関するスローガン制定や採用計画を策定することは、企業と就活生の両者の意思の統一を図れる重要な取組みといえる。採用活動の中で就活生の共感を集めるとともに、企業で働く具体的なイメージが伝わる機会を設けることで、自社にマッチした人材の獲得につながるのではないだろうか。