人事部が取り組みたいテーマは企業規模に関わらず「人材育成・組織開発」が最多
生産年齢人口の減少や早期離職が問題視される今、人手不足に悩む企業も多いと考えられるが、人事部はどのような課題にフォーカスして取り組んでいるのだろうか。はじめにラーニングエージェンシーは、「人事部として取り組みたいテーマ(課題)」を尋ねた。すると、「人材育成・組織開発」については、企業規模300人以下(以下:300人以下)の企業で90.1%、企業規模301人以上(以下:301以上)の企業で93.7%となり、人事の9割以上が人材育成や組織開発を課題に感じていることがわかった。大多数の企業でOJTを実施するも「担当者のやり方や精度のバラつき」などに課題か
次に、同社が「OJTを実施しているか」を尋ねると、「実施している」との回答は企業規模にかかわらず95%以上にのぼったという。そこで、「OJTを実施している」とした企業に対し、「OJTを実施する中で、現場からどのような課題が聞かれるか」を尋ねた。その結果、「OJT担当者によってOJTのやり方や精度にバラつきがある」(300人以下:68.1%、301人以上:77.9%)が、企業規模を問わずトップだった。以下、「OJT担当者は業務指導者のみで、メンタルケアをする仕組みがない」、「OJT担当者任せになっており、各部署内でのフォローやサポートがない」、「OJTの全体像やゴールがわからず、場当たり的になっている」の項目が、企業規模に関わらず多く選ばれた。
「リスキリング実施率」は2割未満。取り組んでいるスキルは?
次に同社が、昨今注目が集まっている「リスキリング」の実施率を探るべく、「リスキリングの実施有無」を尋ねた。すると、「実施している」が300人以下/以上ともに2割に満たなかったという(300人以下:12.6%、301人以上:17.9%)。そこで、リスキリングを「実施している」とした企業に対し、「どのようなスキルについて実施しているか」を尋ねた。その結果、300人以下では「デジタルリテラシー全般」(52.2%)が最も多く、次いで「DXに関する知識」(47.8%)が多かった。一方、301人以上では「DXに関する知識」(58.8%)が最も多く、次いで「デジタルリテラシー全般」(47.1%)となった。301人以上の企業では、「汎用的なビジネススキル」や「プロジェクトマネジメント」のリスキリングも見られ、幅広い分野にて実施していることがうかがえる。