テレワークの実施率は減少した一方で、不満を抱える人は増加傾向に
新型コロナの感染拡大を契機の一つとして、テレワークが新たな働き方として定着しつつあるが、企業での実施割合は前年と比べ変化はあるのだろうか。ソウルウェアははじめに、「現在、テレワークをしているか」を尋ねた。すると、「テレワークしている」が28%で、前年調査の同結果(32.8%)から、4.8ポイント減少した。また、「以前テレワークしていたが今はしていない」が17%で、前年調査と比べ4ポイント上昇したことからも、テレワークの実施率が減少傾向にあることがうかがえる。
課題は“テレワーク環境”にあり。精神的要因は減少し、快適性を求める声も
次に、同社は「自身が感じるテレワークの課題」について尋ねた。その結果、1位が「通信環境が不安定で仕事がしづらい」(35.5%)、2位が「社内の評価制度が整っていない」(32.9%)、4位が「自宅に仕事をする場所がない」(28.4%)で、“自宅で業務を行う際の環境”に関する項目が上位を占めた。他方で、3位に「勤務とプライベートの線引きがあいまいになる」(30.3%)が入ったものの、その他の精神的な要因は下位にまとまった。前回調査では、「やりがいを感じづらい」、「孤独を感じる」など精神的な要因が上位を占めた一方で、今回はテレワークでもオフィスと同様の「快適に働ける環境」を求める声が多くなったという。
また、「会社から指定されているツールがテレワークに対応できていない」との回答が、前年の12%から28%に増加しており、同社は「テレワークの不満解消には、働き方に見合ったツール選定が必要なのではないか」と推測している。
「勤怠管理」はテレワークの有無を問わずITツールへシフトか
続いて同社は、テレワーク実施の有無に関わらず「勤怠の記録方法」について尋ねた。すると、1位が「タイムカード」(24.9%)、2位が「クラウドツール」(20%)となったほか、3位は前回調査の「パソコンの起動時刻」から変わり「自社ツール」(17%)となった。前年調査時は、「紙管理」や「メール報告」などアナログな管理方法が全体の約6割を占めていたものの、2022年の調査ではITツール類が全体の約6割にのぼった。直近1年で、ITツールへの移行が進んだと推測できる。
テレワーク下では「勤怠管理」を課題視する人の割合が高い結果に
次に、先の質問で「現在、テレワークをしていない」と回答した人に、「テレワークを実施する場合、課題となりそうなこと」を同社が尋ねた。その結果、「業務進捗や情報共有」(24.6%)や「勤怠管理」(21%)が上位となった。これら2つの結果から、テレワークの有無に関わらずITツールの利用について、「勤怠管理」を課題に感じている人の割合が高いと考えられる。