心幸ホールディングス株式会社は2022年10月17日、転職者を対象にした「企業の健康経営に対するイメージ調査」の結果を発表した。調査期間は2022年6月28日~7月1日で、新型コロナウイルス感染症流行下で転職した人101名から回答を得た。これにより、転職先の企業選びの際、求職者は健康経営の取り組みをどの程度を重視しているのかが明らかとなった。
5割の転職者が「健康経営」を企業選びのポイントに。「ノー残業デー」や「ストレスチェック」の有無から就業環境を確認

5割強が転職先の「健康経営」を重視。その理由とは?

転職者は、企業選びをする際に「健康経営」への取り組みをどの程度重視しているのだろうか。まず、心幸ホールディングスが「転職先を選ぶ際に、その企業が『健康経営』に取り組めているかを重視したか」を尋ねた。すると、「かなり重視した」が11.9%、「やや重視した」が41.6%で、半数以上が「健康経営の取り組みを行う企業を重視したい」と考えていた。

また、「健康経営の取り組みを重視する理由」を聞いたところ、「前職が激務で健康を崩したから」や「健康に気遣っている会社は雰囲気が良さそうだから」といった声が多く聞かれた。
転職先を選ぶ際に健康経営の取り組みを重視したか

“健康経営を実現できると思う施策”として過半数が「ノー残業デーの設置」と回答

次に、同社は「企業がどのような施策をしていると『健康経営』が実現できると思うか」と質問したところ、「ノー残業デーの設置」が56.4%で最多となった。以下、「ストレスチェック」が51.5%、「産業医の設置」が31.7%で続いた。

自由回答では、「率直な意見が交換できる場づくり」や「有給休暇の積極的な取得推進」などの声もあった。
健康経営が実現できる施策

約4割が「自身の健康状態」を働く上での最優先条件に考える

続いて、「働く上で『自身の健康状態』をどの程度優先するか」を尋ねると、「1番目」が39.6%、「2番目」が29.7%、「3番目」が19.8%となった。
働く上で自身の健康状態をどれくらいの優先度で考えているか

健康に関する福利厚生であったら嬉しいものは?

次に、同社は「『健康』に関する福利厚生として、どのようなものがあったら嬉しいと思うか」を質問した。すると、最多となったのは「定期検診」の62.4%で、以降は「ヘルシーな社食」が51.5%、「スポーツ施設」が42.6%と続いた。

フリーコメントでは、「健康診断での追加項目の無償化」や「予防接種の補助」、「リフレッシュ休暇」などを希望する声もあったという。
健康に関する福利厚生として、あったら嬉しいと思うもの

健康経営が実施されている企業は「全国で3割未満」との感触

最後に、同社は「現状、全国の企業が、どのくらいの割合で『健康経営』を実践していると感じるか」を質問した。すると、「0~9%」が8.9%、「10~19%」が25.6%、「20~29%」が24.8%で、「0~29%」までの合計が59.3%だった。6割弱が、健康経営を実践している企業は「全体の3割に満たない」というイメージを持っているようだ。
健康経営を実践していると感じる企業の割合
本調査から、コロナ禍での転職経験者の半数以上が「健康経営」を意識した企業選びを行っていたことがわかった。健康経営につながる施策として「ノー残業デーの設置」や「ストレスチェック」といった声があがったことから、自社の取り組みの参考にしてみてはいかがだろうか。

※ 健康経営®は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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