株式会社ライボは2022年10月19日、「転職の失敗」に関する調査の結果を発表した。調査期間は2022年10月5日~10日で、20~50代のビジネスパーソン351名から回答を得た。これにより、転職を通じて「騙された」と感じた経験の有無やその具体的内容、入社後のギャップによる退職との関係などが明らかとなった。
転職で「騙された」と感じたことがある人が4割に迫る。“内定前後のギャップ”が離職の要因となっている実態が明らかに

転職に際して「騙された」と感じたことのある人の割合は?

転職活動を行う中で、企業に「騙された」と感じている人はどの程度いるのだろうか。はじめにライボは、転職経験者に対して「転職で『騙された』と感じたことはありますか」と尋ねた。すると、「ある」が38.8%で、4割に迫った。
転職で騙されたと感じたことはあるか

最も「騙された」と感じた相手は「面接官」

続いて、同社が「転職で最も騙されたと感じた相手」について尋ねると、「面接官」が51.6%で最多だった。以下、「求人」が48.8%、「転職エージェント」が38.7%で続いた。面接時や求人情報閲覧時の認識と、入社後の実態とでギャップが起きている可能性がうかがえる結果だ。
転職で騙されたと感じた相手

「騙された」と感じた内容は「給与」と「社風」が3割以上

次に、「転職で騙された内容」について同社が尋ねると、「給料」が33.3%で最も多かった。続いて、「社風」が31.2%、「事業内容」が24.7%という結果だった。

「給与」に関して騙されたと感じた人のフリーコメントからは、「求人広告より低い給与で雇用された」(40代/女性)や、「提示された給与が、自身のスキル感と照らし合わせて低かった」(40代/男性)といった声があがった。

「社風」に関しては、「裁量が与えられ自由な部分はあったが、評価とは別だった」(50代/男性)や、「『社内には質問しやすい雰囲気がある』と聞いていたが、しっかりとした研修はなかった」(20代/男性)といった回答があった。
騙されたと感じた内容

6割以上が「転職後のギャップ」により退職した経験あり

続いて、同社が「転職後のギャップが原因で退職した経験はありますか」と質問すると、「ある」が61.3%と6割を超えた。転職後のギャップが、離職の要因となっていることがうかがえる。
転職後のギャップにより退職した経験があるか

企業が「十分に情報提供できている」と感じている割合は2割以下

最後に、「企業側が十分に自社の情報提供できていると思いますか」と同社が尋ねた。その結果、「思う」が15.1%、「思わない」が57.3%だった。

また、「企業側から十分な情報提供がされていると思わない」とした人に「その理由」を自由回答で聞いた。すると、「求人情報には企業の良い面ばかりが記載されていて、従業員の生の声を知ることができないから」(20代/男性)や、「求人で提示していた内容と、自分が実際経験したことや口コミサイトなどで見聞きしたことが、かけ離れていたから」(20代/女性)といった声があがった。
企業側は十分に自社の情報を提供できていると思うか
本調査より、入社前に把握していた情報とのギャップにより「騙された」と感じたことのある人が4割近くいることがわかった。入社後のギャップが離職の要因にもなっていることから、求職者に対して提供する情報については、“表向き”と“実状”にできるだけ相違がないよう留意したい。

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