新入社員と既存社員が「一緒に働く」イメージを持てるよう新たな採用方法を導入
サイボウズには、「多様な個性を重視」するという文化がある。これは「社員一人一人は違う個性を持つ存在である」という前提のもと、社員に“一律な平等”を強いるのではなく、「100人100通り」の生き方や働き方が実現できればよいとの考え方だという。同社は、性別や国籍といったカテゴリーに捉われず、同じ理想のもとにさまざまな価値観や考え方を持つメンバーが集う環境で、個人の強みを活かし合いながら働ける組織作りを目指している。このような考え方のもとでサイボウズは、選考活動においてもさまざまなバックグラウンドがある学生の経験に耳を傾け、個々の「やりたいこと」や「できると思うこと」を尊重しながら採用・配属に取り組んでいる。その中で、ビジネス職の配属は、これまで入社後の面談を経て一人一人の特性や希望に配慮した形で決定していたという。しかし、より多様な個性とチームとのマッチングを重視した「採用と配属」の形があるのではないかとの考えから、サイボウズは2024年新卒採用において、新たに「職種確約採用」を開始することを決定した。具体的には、以下の2点を重視しながら採用を進めていくという。
(2)入社前に配属先を決めることで、入社後の研修に安心して取り組める環境を用意する
サイボウズでは、「入社後の配属が今後のキャリアのすべてを決めるわけではない」と考えているという。今後も、柔軟に異動や兼務などができる風土・制度をベースに、幅広い選択肢から社員が自分なりのキャリアステップを歩むことができるよう、支援していきたい考えだ。
「職種確約採用」の取り組みは、入社前に「どこで」・「どのような仕事に携わるのか」を見通せるため、採用される側も受け入れる側も「共に働く」という意識が芽生えやすいと考えられる。“採用者の特性”と“部署”の効果的なマッチングが行える取り組みとなるか、今後にも注目したい。