「2021年の異業種人材の受け入れ数」はコロナ禍前と同水準に回復
新型コロナウイルスの影響により、企業での異業種人材の受け入れ数にはどのような変化があったのだろうか。はじめに、パーソルキャリアは「2018年~2021年の異業種受け入れ数の推移」をまとめた。その結果、2018年の受け入れ人数を「100%」と定義すると、2019年に107.8%へ上昇したが、2020年には新型コロナの流行により86.1%へと落ち込んだ。しかし、2021年には100.4%と約14ポイント増加し、2018年とほぼ同水準となったことから、異業種人材の受け入れは回復傾向にあることがうかがえる。2020年~2021年で異業種受け入れが最も伸びた業種は「コンサルティング」
次に、同社は「業種毎に受け入れた異業種人材数の伸び幅」を分析するべく、2020年の受け入れ人数を「100%」と定義した上で、2021年の上昇率をランキングした。すると、受け入れ数が最も伸びたのは「コンサルティング・専門事務所・監査法人・税理士法人・リサーチ」で、140.3%だった。以下、「インターネット・広告・メディア」が130.5%、「メーカー(機械・電気)」が130.4%でほぼ同じ水準となり、「人材サービス・アウトソーシング・コールセンター」が123.5%、「商社」が120.8%となった。一方で、2020年より受け入れ率が下がった業種は、「旅行・宿泊・レジャー」、「運輸・物流」、「小売」などだった。
「外食」や「旅行」は、アフターコロナに向け異業種人材を積極採用か
続いて、同社は新型コロナの影響を大きく受けた「外食」や「旅行・宿泊・レジャー」に着目し、「2020年~2021年の異業種人材の受け入れ割合」を調べている。「外食」については、「インターネット・広告・メディア」からの人材採用が前年比で4.6%増加した。また、「建設・プラント・不動産」からの受け入れも3.4%増加している。「旅行・宿泊・レジャー」については、「IT・通信」からの人材受け入れ割合が前年比で4.5%増加した。また、「建設・プラント・不動産」からの受け入れも4%の増加率だった。
同社は、「外食・旅行業共にサービスのオンライン化やアフターコロナを見据えた新規開業などの背景から、異業種人材を積極採用している」と推測している。