株式会社ビズリーチが運営するHRMOS Work Tech研究所(以下、同研究所)は、2022年1月31日に「人事情報・従業員データの活用に関するアンケート」の結果を発表した。この調査は2022年10月4日~28日に企業の人事担当者を対象に実施し、計440人から得た回答をもとに考察したもの。同研究所のレポートから、企業内部における人事データの活用実態と将来的な展望について紹介する。
「人事情報や従業員データをどのように活用しているか?」という問に対し、最も回答が多かったのは「人材情報の可視化」で48%と約半数にのぼる。間を空けて「人員計画の策定」の37.3%、「人材の採用と配置」の36.3%、「採用計画の策定」の35.7%が続いた。「人事施策の策定や決定のプロセスにデータを活かせている企業は、およそ3社に1社という状況のようだ。
同様に、「タレントマネジメントにおける情報活用」について、現状と今後のギャップを比較している。その差が最も大きかったのは「キャリア志向」の17.5%で、以下大きい順に「モチベーション」の12.5%、「適正」の11.1%、「性格」の5.5%であった。人事担当者は、従業員の志向や内面にある考えなど、直接目に見えないソフト面の情報に注目しているようだ。
HRテクノロジーの活用により、人事領域において様々なデータが取得できるようになっている。調査結果から、人事担当者は、暗黙知や主観、勘を基にした従来の手法から、客観的なデータを活用した施策決定へ移行したいと考えていることがうかがえた。そのためにも、データ活用の現状と今後目指す姿とのギャップを正確に把握し、具体的な改善計画を社内に示していくことが必要だろう。
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