システム導入で「セキュリティの担保」と「管理者からのサポート」を可能に
コールセンター業務においては、「情報セキュリティの担保」や「管理者からの迅速なサポート」が必要なことから、テレワークが困難であるとされる。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される時期も、多くのオペレータがコールセンターに出勤せざるを得ない状況だったという。そこで今回、ヤマト運輸では、自宅やサテライトオフィスをはじめとして、コールセンター以外の場所でも万全のセキュリティを担保し、リアルタイムで管理者からのサポートを受けられる「オペレータのためのテレワーク環境」を構築。フルタイム社員およびパートタイム社員のオペレータを対象に、システムの導入を実施した。導入にあたって、同社が実施する施策内容は以下の通り。
1.情報セキュリティの担保
顔認証技術を活用し、PCカメラにてオペレータの勤務状況を管理。オペレータ以外の人間がPC画面を見ると機能が一時停止し、管理者へリアルタイムに通知される機能を設定2.管理者からのサポート
電話で対応中、不明点やトラブルが発生した場合、電話を保留にしながら管理者がリアルタイムでサポート。通話状態のまま管理者へつなげることが可能以上のシステム体制で、2021年11月1日より、23拠点においてコールセンター業務のテレワーク利用を開始。これまで出社せざるを得なかった社員もテレワークを選択できるようになったため、1日の就業時間を2つ以上の区分に分割し、その区分の間に無給の時間間隔を設ける「スプリットシフト」や、通勤時間の削減などが可能となる。ヤマト運輸は、オペレータの柔軟な働き方を支援するとともに、コールセンターの稼働率が高くなる時間帯の体制強化につなげることで、ユーザーの満足度と利便の向上を図りたい考えだ。
出社が必須とされている業務においても、セキュリティ面などの課題を解決すればテレワークが可能となるかもしれない。社員の柔軟な働き方の支援や、生産性向上を実現させる施策として、システムの構築を検討してみてはいかがだろうか。