
エンジニアの離職を懸念していない経営者は2割台にとどまる
システム開発企業においてエンジニアは不可欠な人材だが、各社のエンジニアに対する人事の課題の実態はどのようになっているのだろうか。はじめに、「自社のエンジニアが離職する懸念や不安を感じているか」を尋ねた。すると、「非常に感じる」が20%、「やや感じる」が56.2%、「あまり感じない」が18.1%、「全く感じない」が5.7%という結果に。8割近くの経営者が、自社のエンジニアの離職を懸念していることが判明した。

離職を懸念する最大の理由は「成長環境を用意できていないから」
続いて、自社のエンジニアに対して離職の懸念を抱く経営者に、その理由を尋ねた。すると、「成長環境を用意できていないから」が48.8%でトップに。以下、「報酬を向上させられていないから」が47.5%、「適切な人事評価ができていないから」が31.2%などと続いた。
約8割の経営者が「多面的な人事評価制度が必要」と回答
また、「エンジニアの離職率を下げ、かつ採用を実施するためには、エンジニアを多面的(スキル・成果・プロセス・コミュニケーションなど)に評価する人事評価制度は必要だと思うか」を尋ねた。すると、「非常に思う」が33.3%、「やや思う」が44.8%となり、合計78.1%の経営者が「多面的な人事評価制度が必要」だと感じていることが明らかとなった。
半数が「エンジニアを多面的に成長させる人事評価」が設けられていないと回答
さらに、「自社の人事評価制度は、エンジニアを多面的に成長させられるものになっていると思うか」を尋ねた。すると、「全く思わない」が9.5%、「あまり思わない」が41%で、合計50.5%という結果に。対して「やや思う」が33.3%、「とても思う」が8.6%となった。経営者の半数が、自社の人事制度は「エンジニアの多面的な成長促進に寄与していない」と感じていることが示された。