育休取得を希望している男性を「知っている」人は2割程度
厚生労働省が2021年7月に発表した「令和2年度雇用均等基本調査」によると、2020年度の男性の育児休業取得率は12.65%で、2019年度の7.48%からは大きく増えている。だが、それでも1割強にとどまっているのが実情だ。では、女性は「男性の育休取得」についてどう考えているのだろうか。はじめに「自身の周りで、育休取得を希望している男性を知っているか」を尋ねた。すると、「知っている」が20.3%、「知らない」が79.7%に。約8割の人が、育休取得を希望している男性を知らないことが明らかとなった。
「実際に育休を取得した男性を知らない」人は7割を超える
続いて、「実際に育休を取得した男性を知っているか」尋ねた。すると、「知っている」が26.7%、「知らない」が73.3%という結果に。7割の人は、「実際に育休を取得した」という男性がまわりにいないようだ。9割弱は「今の日本の職場環境は男性が育休を取得しづらい」と思っている
また、「今の日本の職場環境は男性の育休が取得しやすいと思うか」を尋ねた。すると、「大いに思う」が0.9%、「どちらかと言えば思う」が5.7%で、合わせて6.6%にとどまった。反対に、「どちらかと言えば思わない」は40.9%、「全く思わない」は46.9%という結果に。「男性が育休取得をしやすいと思わない」という人は合計で87.8%にのぼり、実際の職場環境は“男性の育休取得”に関して課題が多いと予測される。8割以上が男性育休取得率の低さを実感、その理由は
続いて、「2019年度の男性育休取得率が7.48%だったことに対してどう思うか」を尋ねた。すると、「少ない」が84.9%、「妥当」が11.8%、「多い」が3.3%となり、「少ない」と感じている人が圧倒的に多かった。男性の育休取得率を増やす方法は「取得しやすい雰囲気を作る」こと
最後に、「男性の育休取得率を増やすにはどうすれば良いと思うか」を尋ねた。すると、「男性が育休を取得しやすい雰囲気を職場につくる」が81.7%でトップに。続いて、「職場から男性への育休取得促進を強化する」が61.1%、「育児に対する男性の当事者意識を高めてもらう」が58.1%などとなった。自由回答からは、「夫婦2人の子どもだからこそ、当たり前に育休を取れるようにしてほしい」、「もっと男性の育休について、職場が理解を示すべき」、「育休を取りたい男性が取れていないのなら改善は必要だが、単に男女の平等という側面を重視して男性の取得率を上げることを目標とするのは違うと思う。家庭の事情によって取得しやすくしてほしい」といった声が挙がった。