オンライン化の発展で、就職活動に時間をかけられるように
コロナ禍により採用活動のオンライン化が進み、標準化しつつある。従来の様式から変化した状況で就職活動をする学生達は、このことをどう捉えているのだろうか。はじめに、「コロナ禍で生活様式が変化したことで、プラスに働いたこと」を聞いた。結果は、「オンライン化により、説明会やインターンシップなども気軽に参加できるようになった」が61%でトップ。次いで「オンライン化により、説明会・選考参加に必要な移動時間がなくなり、活動時間が増えた」が48.6%、「外出が減り、スキルアップに時間がかけることができた」が39%などとなった。
また、「コロナ禍で学校の授業にどのような変化があったか」と尋ねると「以前より楽になった」が50.5%と半数を占め、「以前より大変になった」(21%)を大きく上回る結果となった。このことからも、学生が就職活動にかけられる時間は増加傾向にあると言えるだろう。
「情報不足」と「求人数減」を不安視する学生たち
続いて、「コロナ禍の就職活動における困りごとや悩み」について尋ねると、49.5%が「友人との情報交換の機会の減った」と回答。以降、「求人数が減ったのではないかと不安に感じる」が45.7%、「オンライン化で企業の仕事や職場の雰囲気が分かりづらい」が43.8%と続いた。22年卒学生は就職活動にかけられる時間が増えている一方で、企業の情報収集に課題を抱え、判断材料の不足に悩むというジレンマの中にあるようだ。現場で情報に触れる機会が少ないオンラインでの活動が主流となり、「企業側の情報発信」はより重要さを増しているようだ。自社の情報を十分に伝えることができるかどうかが、企業が採用活動を成功させるポイントと言えるだろう。