株式会社エイチ・アイ・エスは2020年3月、事実婚・同性パートナーに対しても法律婚と同様の福利厚生を適用する社内規定の改定を発表した。働き方改革推進の一環としての取り組みで、2020年4月1日より運用を開始。これにより、多様性を尊重しあう職場環境構築とダイバーシティ&インクルージョンの推進をはかるとしている。
HISが事実婚や同性のパートナーを持つ従業員にも法律婚と同等の福利厚生制度を適用開始

多様性を尊重し、自分らしく活き活き働ける企業環境の実現を目指す

ダイバーシティの重要性が世界的に注目されるなか、日本でも「性的マイノリティの人権を尊重する社会の実現」を推進する動きが活発化している。また「パートナーシップ制度」を施行する自治体の増加にともない、家族のあり方も多様化傾向にある。

これを受け、エイチ・アイ・エスは2019年からダイバーシティ&インクルージョン推進室を発足。人事制度における「結婚」や「配偶者」の定義を見直し、社内規定を改定した。これにより、これまで法律婚の場合のみ対象となっていた各種休暇制度や福利厚生制度が、事実婚や同性パートナーに対しても適用可能となった。

本制度の対象者は、同社の正社員および契約社員で、事実婚および同性のパートナーを持つ人。「結婚休」や「忌引休」、「パートナーの育児・介護にかかる休暇」などの休暇制度に加え、「結婚祝金」や「慶弔見舞金」などの福利厚生制度も適用の範囲としている。

ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みが活発化するなか、企業には従業員の多様性を尊重する職場環境の実現が求められている。この取り組みが、世界から遅れをとる日本のダイバーシティ経営の推進力になることを期待したい。

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