「ピープルアナリティクス」の最近のトレンドとは
野上氏「ピープルアナリティクス」の取り組みに見る活用の変化、そして今後の展望についてご説明していきたいと思います。ピープルアナリティクスを巡る最近のトレンドには、「ビジネス構造の急速な変化」、「人材ポートフォリオの多様化」、「デジタルテクノロジーの進化」、「働き方改革の推進」などが挙げられます。また、変化の激しい現代においては、過去の経験や勘だけではなく、「非連続性の高い環境での人材マネジメントの再構築が必要になる」というメガトレンドがあると思います。
2019年に、弊社が全世界の79ヵ国1,246名に対して実施したサーベイによると、経営者や人事責任者が考えるリスクケイパビリティとして一番に上がってきたのが、まさに「データを活用した意思決定」。今後、人事担当者には「データをいかに活用して、的確な意思決定を行うか」が求められると見受けられます。
ピープルアナリティクスの活用領域としては、人材マネジメントでは「人員計画」や「採用」、「配置」、「育成」、「組織風土」、「ワークスタイル」、そして「退社」までの全領域です。元々は「採用領域の最適化分析」や「配置のマッチング分析」が主流でしたが、最近では「ワークスタイル分析」や「メンタルリスク分析」も進んでいます。
- 1