HRサミット2022 ONLINE 講演録
新時代を勝ち抜く「リーダーシップ」のポイントや、ビジネス戦略と「人材戦略」を連動させるためのフレームワークとは――グローバル大規模調査から考察
現代の経営幹部たちは激動のビジネス環境にさらされている。過去の成功体験はもはや通用しない状況の中、自社に必要なリーダー像とは何か、悩みを抱える企業も多いのではないだろうか。本講演では、人材アセスメントやリーダーシップ開発に強みを持つ株式会社マネジメントサービスセンター 代表取締役社長 遠山 雅弘氏と、取締役 福田 俊夫氏が、グローバル大規模調査の結果を踏まえ、事業戦略に基づくリーダー像を特定するアプローチや、経営幹部移行時の課題と必要な支援について紹介した。
講師:
株式会社マネジメントサービスセンター 代表取締役社長
遠山 雅弘 氏
早稲田大学第一文学部卒。株式会社帝国データバンクを経て、株式会社マネジメントサービスセンター入社後、役員や事業部長などのエグゼクティブクラスの選抜・育成に関するグローバルプロジェクトに数多く携わる。2019年より現職。提携先のDDIとの連携を深め、企業戦略に基づくタレントマネジメントのコンサルティングに従事。 現在、経営陣をリードし、企業の人材戦略・育成分野において、企業の成長を支援し続けるHRパートナーとしての企業価値の創造に取り組む。
株式会社マネジメントサービスセンター
講師:
株式会社マネジメントサービスセンター 取締役
福田 俊夫 氏
クレアモント大学院大学(カリフォルニア州) ピーター・ドラッカースクールオブマネジメント経営学修士課程修了(MBA)。外資系コンサルティング、外資系半導体企業のHRBPを経て現職。26年余のリーダーシップ開発、組織開発、サクセッションマネジメントなどコンサルティング経験を有する。現在、DDIのソリューションを主に扱うグローバルサービス部、およびマーケティングの責任者として日系、外資系企業にコンサルテーションを展開。
株式会社マネジメントサービスセンター
人財開発には「不変・普遍」と「変化・個別」のテーマがある
福田氏 当社マネジメントサービスセンター(MSC)は50年以上にわたり、人材アセスメント、リーダーシップ開発を中心としたコンサルティングサービスを提供しております。また、海外の戦略的パートナーとしてDevelopment Dimensions International社(DDI)と共に、様々な能力開発プログラムを開発してまいりました。
本日は、「新時代を勝ち抜くリーダーシップのキーポイント」をテーマに、世界の経営幹部の関心事、事業戦略と人事戦略を整合させるアプローチ、大規模調査が示す、経営幹部の現状と課題、経営幹部の能力開発とコーチングなどについてお話をいたします。
遠山氏 はじめに、世界の経営幹部の関心事についてお話をいたします。The Conference Boardという60カ国1,000以上の企業により構成される非営利団体が世界のCEOに行った調査によると、「2022年に重視する社内の課題」5つの中に、人的資源に関するテーマが2つ入っていました。それは、「人材の獲得と定着」と「次世代リーダーの育成」です。
ここで気になるのは、これら2つには、加速・改善・変更といった“変化”を示す言葉が使われていないことです。確かに、人材開発には普遍的に変わらないこともあります。しかし一方で、ビジネス環境や個別の課題に合わせて人材に関する施策を変えるべきこともあります。本日は、その両面を重要なテーマとして考えています。
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