入社前教育は、業態や内定学生に合わせた工夫を

最後に、入社前教育の具体的な内容について見てみましょう。
・eラーニングを実施し、PCスキルやコンプライアンス等、社会人として身につけるべき基礎事項を学習させた(公共団体・政府機関、5001名以上)
・PCスキル、英語のeラーニングを実施している(電機、5001名以上)
・学生生活(研究・バイト・サークル・自己学習等)を仕事と捉え、学生生活自体の成果を上げ(PDCAを考えてとにかく回す)、定期的に状況を文章で発信してSNSで他者と共有する(情報処理・ソフトウェア、1001~5000名)
・10月早々の内定通達式終了後から、課題を提出させ添削指導(建設・設備・プラント、1001~5000名)
・内定者同士の交流・コミュニケーションを図るためのチームビルディングや、入社後のイメージを持ってもらうための座学(ITエンジニア)研修(人材サービス、1001~5000名)
・学生と社会人との切り替えと仲間意識の醸成の機会として、3泊4日の集合研修を最近では珍しいスパルタ教育形態で実施している(運輸・倉庫・輸送、1001~5000名)
・店舗に実際に立ち、接客や商品知識などを学ぶ現場研修に加え、入社直前には宿泊研修を実施し、グループワークを通じて「ホスピタリティ」を考えさせる(繊維・アパレル・服飾、1001~5000名)
・勉強をさせるというより、一体感を持ってもらうためのイベントという意味合いが大きい。当社事業の見学会、当社発行物を読んだ上でレポート提出、集まってグループ討論など(マスコミ関連、1001~5000名)
・内定者向けのテキストと、そこから読み解く課題レポートの提出。課題ビジネス書への感想文、当社商品のプレゼン課題 などのレポートの提出(百貨店・ストア・専門店、501~1000名)
・薬系・理系の学生様がメインのため、学業(実習・国試対策)の負担にならないよう、夏休み時の工場・研究所見学、年末の課題作文以外は、特に求めません(医薬品、101~300名)

PCスキルや英語等を学ばせる方法として「eラーニング」が活用されているようです。内定者に理系学生が多い場合には、時間的拘束が長くなる「集合研修」を控えるなど、業態や内定学生の実情に合わせた入社前教育の方法を各社で工夫する必要がありそうですね。

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