7月31日、株式会社リクルートキャリアが2014年卒学生の7月1日現在の内定率を発表しました。それによると、就職志望者のうち、大学生全体の就職内定率は65.0%で、前月の53.4%に比べて11.6ポイント、前年同月の58.5%に比べると6.5ポイントも高くなっています。文理別では、文系62.1%に対して理系71.5%と理系優位になっています。男女別では、男性66.7%に対して女性62.9%となっており、やや男性優位ではありますが、前月からの伸びで見ると、男性10.9ポイント増に対して女性12.4ポイント増、前年同月との比較では、男性4.8ポイント増に対して女性8.6ポイント増と、女性の伸びが男性を上回っています。
同調査では、内定取得社数についても尋ねています。内定取得者のうち、2社以上の重複内定を取得している割合は48.3%で、前年同月の44.6%と比べると3.7ポイント高くなっています。平均内定取得社数についても1.96社と、前年同月の1.91社よりわずかながら高くなっています。弊社が4月に実施した採用動向調査では、内定辞退は「前年よりも少ない」と回答した企業が多くなっていましたが、その後の採用活動の推移により、上記のような重複内定状況が生まれているのだとすれば、最終的な内定辞退率は前年よりも高くなるはずです。内定を出したら採用活動の終了ではなく、内定者を継続フォローすることが重要になりそうです。今回は、内定者フォローについて見てみましょう。
内定者フォローの中心は「内定者懇親会」
内定者フォローとして実施している(予定を含む)内容について、[図表1]をご覧ください。2位以下を大きく引き離して、「内定者懇親会」が71%で1位、次いで「定期的な連絡」45%、「若手社員との懇親会」43%と続きます。実施を予定している企業が4割を超えるのはここまでです。内定者同士、あるいは企業と内定者のコミュニケーション密度を高めることが重視されており、ここまでの順位は昨年とまったく同じ傾向となっています。以下、「社内報の送付」33%、「eラーニング・通信教育」25%、「入社前集合研修」23%、「内定者サイト・SNS」20%、「経営者・役員との懇親会」20%と続きます。
企業規模による差が大きいのは、「内定者サイト・SNS」と「経営者・役員との懇親会」です。「内定者サイト・SNS」は、大企業では42%に達するのに対して、中小企業では10%にとどまります。内定者数が多い企業ほど効率性が評価され、内定者との連絡手段として活用されているようです。一方、「経営者・役員との懇親会」は、中小企業では26%と4社に1社以上が実施しているのに対して、大企業ではわずか10%にとどまります。