文系と理系で1カ月のタイムラグ
次に、内定取得時期の違いについて、文系と理系を比べてみましょう[図表5]。「2020年5月以前」や「2020年6月」などの超早期は、そもそも内定を取得している割合自体がまだ低い時期ですが、いずれも理系より文系のほうが内定を取得している割合が高くなっています。ただ、これは超早期に就職活動をしている割合自体、文系のほうが理系よりも高いことが理由なのではと推測します。
内定取得のピークで見ると、理系は「3月後半」に20%と文系よりも5ポイント、さらに「4月前半」には6ポイントの差をつけ、順調に内定を取得した後、「4月後半」に27%でピークを迎えます。「5月前半」はゴールデンウィークもありいったん落ち込みますが、「6月前半」になっても23%とそれほど伸びず、「6月後半」は22%とさらに減少していきます。これに対して、文系は「4月後半」に26%で理系とほぼ並んだ後、「5月前半」には24%とやや減少するものの、「5月後半」には一気に35%まで伸びてピークを迎え、「6月前半」も33%と依然高い内定取得率をキープしています。このように、理系と文系の内定取得時期には1カ月ほどのタイムラグ(理系のほうが早い)があります。
前項の内定社数データでも、理系は大学グループ間での差異はあまりなく、調査時点で全体の内定率(内定社数「0社」以外の合計)は、文系の78%に対して理系は既に87%まで達しており、内定取得ペースが文系よりも早くなっていることがうかがえます。
超大手企業の採用の裾野が広い理系
次に、内定先企業の企業規模の違いを文理別に見ていきましょう。まず、文系の結果を見てみると、「旧帝大クラス」では断トツで「5,001名以上」の企業が最多となっており、58%と6割近い学生が内定を取得しています[図表6]。
一方、理系の結果を見ると、文系とずいぶん違うことに気づきます[図表7]。そうです。「5,001名以上」からの内定取得率の高さです。「旧帝大クラス」は文系と似たような結果になっていますが、「早慶クラス」「上位私立大」でも「5,001名以上」は53%と5割を超え、「上位国公立大」で45%、「その他国公立大学」や「中堅私立大」でもそれぞれ36%、33%と3割を超えています。2割に満たなかった文系の2倍前後にもなります。超大手企業といえども、理系採用においてはかなり採用の裾野が広いということがうかがえます。
