ATSは「Applicant Tracking System」の略で、採用管理システムのことを指します。
Applicantは応募者・求職者の意味で、直訳すると、応募者追跡システムとなります。その名の通り、一人ひとりの応募者が採用プロセスのどの段階にいるかを、履歴書や面接評価などと合わせて管理できるシステムです。
さまざまな会社がこのシステムを提供していますが、一般的に搭載されている機能としては、履歴書管理、応募者の選考状況管理、応募者の評価データ管理、応募者に対するメール通知、応募者の絞り込み──などがあります。ATSはこれらを一元管理できるところが大きな特徴です。
ただし、システムによって他の機能があったり、使い勝手が違ったりしますので、導入に当たっては十分な検討が必要でしょう。
また言うまでもなく、採用にはさまざまな段階があります。新卒の場合なら、告知、採用セミナー開催、エントリー受付、一次面接、二次面接、役員面接、内定──といったところが一般的ですが、それぞれに何らかの管理業務が発生します。
何千人も応募者がいた場合には、履歴書管理だけでも大変な労力を要します。しかも、昨今は採用難もあり、多くの企業がこの採用プロセスを何度も、同時並行で繰り返します。ATSのメリットは、こうした採用に関するデータを一元管理することによる管理業務の軽減です。
今後も続く採用難を背景として、ますますATSを導入する企業は増えていくでしょう。