1位:在宅勤務(61.0%)
2位:通勤時間30分以内での勤務(52.2%)
3位:通勤時間15分以内での勤務(39.0%)
4位:近場のカフェやサテライトオフィスなどでのテレワーク(30.8%)
5位:通勤時間45分以内での勤務(12.3%)
この結果を受け、しゅふJOB総研の所長、川上敬太郎氏は下記のように述べている。
「働く主婦層が望む勤務場所について調査したところ、6割超の人が在宅勤務と回答して1位になりました。一方、通勤を希望する人も多く、通勤時間30分以内が過半数となっています。通勤時間15分以内を選んだ人よりも30分以内を選んだ人の方が多かったのは、むしろ近すぎる職場を回避したい気持ちもあるのかもしれません。」
テレワークの導入が進む中、在宅勤務を望む主婦層が多い一方で、実際の経験者の割合は「在宅で働いたことはない」が68.6%といまだ低いようだ。
「世の中の在宅可能な仕事の数についてどう感じるか?」と尋ねたところ、「少ない(44.9%)」「どちらかというと少ない(49.4%)」をあわせ、9割以上が不足しているとの実感を持っている。これに対し、同じく川上氏は次のように述べている。
「働く主婦層が望む勤務場所の1位が在宅勤務だったのに対して、実際に在宅勤務で働いたことがある人は3割強に留まりました。また、在宅仕事の数については9割以上の人が「どちらかというと少ない」か「少ない」を選んでいるように、働く主婦のニーズに応えるだけの受け皿はまだまだ不十分なようです。その状況は2017年に取得したアンケート結果と比べても大きな変化はなく、少なくともこの1年ではあまり進んでいないと言わざるを得ません。」
また、「在宅勤務がもっと一般的な働き方として広まった場合、働く主婦層の仕事環境にはどのような変化が起きると思うか?(複数回答)」と尋ねたところ、
1位:育児しながら働く人が増える(85.8%)
2位:介護しながら働く人が増える(77.1%)
3位:夫が転勤しても仕事を継続できる(60.9%)
4位:遠隔地の仕事にも応募しやすくなり、就職しやすくなる(48.7%)
5位:障碍があっても働くことができる人が増える(47.7%)
という前向きな意見が多く見られた。これに対し、川上氏は次のように述べている。
「在宅勤務が広がればどのような変化が起きるかについては「育児しながら働く人が増える」が8割を超え、「介護しながら働く人が増える」「夫が転勤しても仕事を継続できる」が続きました。「家の中にいても仕事に束縛されてしまう」「通勤しなくなり仕事をサボってしまう」などネガティブな項目を選択した人の比率は低く、在宅勤務の広がりをポジティブに捉えている人が多いようです。また、選択肢全体の順位も2017年調査と殆ど変化がありません。
国会で働き方改革関連法が成立し、2019年4月の施行に向けて具体的な運用整備の段階に入っています。しかしながら、事業現場の施策が変わらなければ意味はありません。法の施行を待たずとも取り組むことができることはたくさんあります。在宅勤務やテレワークなどの体制整備もその一つです。働き方を変えるには仕事の任せ方や管理の仕方も進化させていく必要があります。そんな変化の過程こそが、真の働き方改革となっていくはずだと考えます。」
■同調査に寄せられたフリーコメント(一部抜粋)
<在宅勤務経験者>
・プライベートとの区切りが難しく、長く就業できなかった(40代:パート/アルバイト)
・家にいることで、家や近隣地域の仕事が専業主婦と同じようにできると誤解される(50代:契約社員)
・成果のみで評価され過ぎるリスクもあると思う。成果に至るまでのプロセスはどう報酬に繋げられるのかが明確でない(50代:契約社員)
<在宅勤務“未”経験者>
・親に介護が必要になったときに、だれもが、気兼ねすることなく、在宅勤務を選べる時代になっているとありがたい(50代:派遣社員)
・仕事部屋が確保されていないと、仕事と家事、育児などの時間を区別するのが難しくなると思う(40代:パート/アルバイト)
・在宅勤務できたら是非やりたいが、収入が低いイメージがある(50代:正社員)