転職を決意したきっかけは「給料」や「人間関係」など。男女での差も目立つ
中長期的な人材戦略を策定する上で、今後を担う若手人材の職業観やキャリア観などを把握することは重要だと考えられる。しかし近年の20代においては、Z世代と呼ばれる世代が占める割合も増え、その意向や胸中を探ることが容易ではないケースも多いだろう。そうしたなか、実際に20代の社会人は「転職」についてどのような意識を持っているのだろうか。はじめにツナグバは、「転職を決意した際に最も強いきっかけ」を尋ねた。すると、「給料が安い」が37.9%で最多となり、以下は「職場の人間関係」が27.6%、「業務内容が不満」が15.3%と続いた。
同質問への回答を男女別に見てみると、特に全体トップ2の「給料が安い」と「職場の人間関係」との回答の差に関して、男性では15.69ポイント(給料が安い:40.2%、職場の人間関係:24.51%)であったのに対し、女性では7.53ポイント(同36.68%、29.15%)だった。女性は男性と比べ、より職場の人間関係への不満を抱きやすい傾向があるようだ。
「働き方が合わない」が職場での不満のトップに
次に同社が、「現在の仕事で最も特に不満に感じている点」を尋ねると、最多となったのは「働き方が合わない」で23.6%だった。また2位以下は、「給料の不満」が22.9%、「人間関係の不満」が20.3%となっている。この結果に対して同社は、「現代の働き手は柔軟な働き方を求めており、固定的な勤務体制が大きなストレスとなっている。収入面での不安や職場での人間関係の質も、働き手の大きな不満要因となっている」との見解を示している。「経済的な理由」や「健康状態の変化」から転職を考える20代が多く
最後に同社は、「転職を考えるきっかけとなった生活環境状況の変化」について尋ねた。すると、最多となったのは「経済的な理由」で34.2%、続いて「健康状態の変化」が32.6%、「結婚や離婚」が17.3%となった。同質問に対する回答を男女別に見ると、男性では特に「経済的な理由」との回答が47.06%と、全体結果と比較して高い割合となった。一方、女性は「健康状態の変化」が38.19%で、こちらも全体と比較して高くなっている。また、「結婚や離婚」との回答は男女とも同程度の数値となっており、一定数いることがわかった。この結果から、20代の転職の主な要因が「経済的な理由」、「健康状態の変化」、「結婚や離婚」であることがうかがえた。