中央大学キャリアセンター、および就労移行支援事業を行うGIURI(ジウリ)株式会社は2024年6月14日、同月4日に「就職支援」に関する協定を締結したことを発表した。これにより、従来の就労移行支援事業所ではサポート対象外だった学生も就活支援を受けられるようになる。両者は今後、需要の高い理工系人材の企業とのマッチングをサポートしていく構えだ。
「就職支援に関する協定」を中央大学と就労支援機関GIURIが締結。発達障がいや精神障がい等を持つ“理工系学生”の就職を支援

地域の就労支援機関と大学の連携により、需要の高い理工系人材の就労支援が可能に

2024年6月4日、両者は「就労移行支援事業GIURI株式会社と中央大学との就職支援に関する協定」を締結。地域の就労支援機関と大学が連携することで、心身に配慮が必要な理工学生の就職活動支援が可能になることから、需要の高い理工系人材がミスマッチなく、本人が望む形で就労できる環境を獲得するまでを手助けすることを目指すとしている。

本協定の概要は以下の通り。

名称
就労移行支援事業GIURI株式会社と中央大学との就職支援に関する協定

締結日
2024年6月4日(火)

目的
地域の就労支援事業者と中央大学が協力して、心身に配慮が必要な学生の就職活動を支援し、生きづらさを感じる学生が社会で活躍できる手助けをすること。特に需要の高い理工系人材が、ミスマッチなく本人が望む就労環境を獲得できるよう支援すること。


GIURIは発達障がいや精神障がいなどを持つ人に向け、トレーニングを通じて就労に結びつける就労移行支援事業「JoBridge飯田橋」を運営している。今回、同社は生きづらさを感じる何らかの特性のある学生をサポートして社会へつなげるサービス「ソーシャルブリッジ」を新設した。希望する学生の自己分析や業界研究をサポートし、就職活動に向けたコミュニケーションのトレーニングやインターンシップ支援を行うという。

本取り組みでは、従来の就労移行支援事業所ではサポートの対象外であった受給者証を持っていない学生や、就活年次外の低学年も支援を受けられる。また、支援を通じて時間をかけて将来を考えることで、就職への不安を解消する準備期間が持てるほか、希望すれば就職先の紹介や斡旋サービスなども受けることができるとのことだ。
昨今はダイバーシティ経営の一環で、特性や個性ある多様な人材を活かしイノベーションに繋げたいと考える企業が出てきている。発達障がいや“グレーゾーン”と言われる人々が持つ高い集中力を個性と捉え、人工知能(AI)やデジタル分野におけるジョブ型採用によって、その高い能力を活かしてもらいたいと考える動きもあるようだ。こうした意向のある企業では、今回の協定のような、大学のキャリアセンターが学生支援を目的にスタートした新たな取り組みに注目したい。

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