「レピュテーションリスク」とは? “世の中が厳しくなっている”との認識は4割弱
近年、SNSの発展やオンラインコミュニケーションの活性化などによって、情報発信・受信の形は多様化し、一般人が多数に向けて発信をすることが可能となっている。こうした中で、企業においても不用意に誤った情報が個人によって拡散されてしまうなどといった例が相次いでおり、多くの企業が“炎上リスク”を危惧しているのではないだろうか。経営者はこうした「レピュテーションリスク」に対し、どのような意識を持ち、どのような対策をとっているのだろうか。企業に関連するマイナスな評価・情報が拡散された際に、企業価値や信用が低下し、損失が生まれるリスク
はじめにエフェクチュアルが、「レピュテーションへの世の中の見方は過去と比べてどう変化していると感じるか」を尋ねると、38%が「厳しくなっている」と回答した。およそ4割弱の経営者が、レピュテーションリスクを危惧しているようだ。
レピュテーションリスクが発生した際の影響は? 上場/非上場で違いも
次に同社は、「企業において一般的にレピュテーションリスクが発生した際に受ける影響は何だと思うか」と尋ねた。すると、全体で最多となったのは「顧客の減少」で63.2%、以下は「従業員のモチベーション低下」が36.2%、「競争力の低下」が36.2%、「投資家や株主からの支持の喪失」が19.4%となった。同質問の回答結果について、上場企業と非上場企業に分けて見てみると、上場企業では「競争力の低下」(51.8%)、および「投資家や株主からの支持の喪失」(35.7%)が全体と比べて高くなった。他方、「従業員のモチベーション低下」は26.8%と、全体結果と比べて低くなっている。一方の非上場企業は全体結果と同様の傾向となり、上場企業とは異なる傾向を示した。上場企業においては、より市場や投資家・株主に対しての不利に関するリスクを危惧している様子がうかがえる結果となった。
「レピュテーションリスク」への対策は上場企業で顕著に
最後に、同社は「自身が経営に関わっている会社はレピュテーションリスクへの対策を行っているか」と尋ねた。すると、全体では「いいえ」が67.3%と、3分の2を占めた。同質問の回答についても、上場企業/非上場企業に分けて見てみると、上場企業では全体結果と異なり、「はい」が66.1%と3分の2を占めた。一方の非上場企業では、「いいえ」の割合が72%と全体結果より高くなっていることからも、「レピュテーションリスク」への対策は特に上場企業において顕著に進んでいることがわかった。
※本調査の引用元:https://effectual.co.jp/sorila/blog/20240529/