各改正ポイントについて「知らない」が約2割に
DX推進に注目が高まる中、2022年4月に改正個人情報保護法が適用され、個人情報を取り扱う企業の義務が大きくなった。そうした中、DX推進施策としてデータ活用などに取り組む企業は、どのような意識を持っているのだろうか。インサイトテクノロジーはまず、上場企業における改正個人情報保護法の認知度を探るべく、「改正個人情報保護法について知っている項目・ポイント」について、3項目に分けて尋ねている。その結果、項目1の「情報漏えい等発生時、『知った』時点から概ね3~5日以内に速報、原則として30日以内に確報という報告の義務が発生」では、「知っていて、対応をしている」が74.3%、「知っているが、対応をしていない」が8.6%、「知らない」が17.1%となった。
また、項目2の「個人データの提供者が個人情報取扱業者に対して、どのような内容のデータが提供されたのかを第三者提供記録について開示請求することが可能になった」では、「知っていて、対応をしている」が61.9%、「知っているが、対応をしていない」と「知らない」がともに19%だった。さらに、項目3の「罰金金額が1億円以下に引き上げられた」では、「知っていて、対応をしている」が54.3%、「知っているが、対応をしていない」が17.1%、「知らない」が28.6%となった。
法改正に「対応予定」の企業も多い一方で、「未定」とする企業も1割超え
続いて同社は、前質問で項目1・2のそれぞれに対して「知っているが、対応をしていない」とした人に、「この先体制を整える予定の有無」を尋ねている。すると、項目1では、「1年以内に体制を整える予定」が65.6%、「3年以内に体制を整える予定」が21.9%、「未定」が12.5%となり、項目2では、「1年以内」が46.9%、「3年以内」が34.4%、「未定」が18.8%だった。実行中の情報セキュリティ施策は「ウイルス対策ソフト導入」が最多
また、同社は「現在行っている情報セキュリティ施策」について尋ねている。すると、「PCへのウイルス対策ソフトの導入」が72.4%で最多となった。以下、「PC操作のログ取得」が58.1%、「ファイアウォールの設置」が50.5%、「PCへの修正プログラムのインストール」が49.5%などと続いた。そのほか、自由回答では、「情報セキュリティ研修」や「EDR導入」、「社員の意識改革」、「ランサムウェアへの個人対応の啓蒙」などといった声が寄せられたという。