約1割が「入社後1年未満」で退職
2021年卒社員(2022年5月時点で社会人2年目)の仕事への満足度や勤続意向は、どのような状態となっているのだろうか。まず、レバレジーズが「新卒で入社した会社で現在も働いているか」を尋ねると、9.3%が「すでに退職している」と回答。2021年4月に入社した新入社員の1割近くが、2022年2月時点で退職していることがわかった。
約半数が、新卒入社した企業で退職を検討
次に、現在も新卒入社した企業で働く人に「退職を考えたことがあるか」と尋ねると、「退職を考えたことはない」が50.4%、「退職を考えたことはある」が49.6%だった。新卒入社した企業で働き続けている21卒社員のうち、約半数が入社後1年以内に退職を検討したことがあるようだ。退職を検討した時期は「入社4~6ヵ月後」が最多
続いて同社が「現在の会社で退職を考えたことがある」と回答した人に対し「退職を検討した時期」について質問したところ、「入社4~6ヵ月後」が35.6%で最多となり、以下「入社7~9ヵ月後」が27.4%、「入社1~3ヵ月後」が22.2%と続いた。一方で「入社1ヵ月未満」は8.9%に、また「入社10~11ヵ月後」(5.2%)と「それより後」(0.7%)は合わせて5.9%にとどまり、入社直後と入社後10ヵ月以上経過した時期は、21卒社員が退職を考えたタイミングとして割合が低かった。新卒入社した企業に「満足している」との回答が半数超
また同社は、現在も新卒入社した企業で働く新入社員に「企業への満足度」を尋ねている。すると、「やや満足している」が38.2%で最も多くなった。以下「どちらとも言えない」(24.6%)、「とても満足している」(18.4%)、「やや不満である」(13.6%)、「とても不満である」(5.1%)と続き、「満足している」とした回答は合計56.6%と過半数を占めた。会社に満足している点は「仕事内容」が最多
加えて、「現在勤める会社に満足している」と回答した人に対し「満足している点」について複数回答で聞くと、「仕事内容」が46.8%で最も多く、2番目に多かった「社内の人間関係」(36.4%)と10ポイント以上の差があった。また、同社が「企業に満足していない理由」や「退職を考えた理由」を聞いた質問でも、「仕事内容」が上位にランクインしたという。これらの結果から、仕事内容への満足度は会社への満足度に大きく影響する傾向があり、仕事内容が希望と異なる場合、退職のきっかけとなることも多いと考えられる。
過半数の新入社員が「いつかは転職したい」と回答
続いて同社は、現在も新卒入社した企業で働く新入社員に「現在の会社で働き続けたいか」を聞いている。すると「いつかは転職したい」が53.3%を占め、「ずっと働き続けたいと考えている」(25.4%)の倍以上となった。また、同社が「退職を考えたものの、現在の企業で働き続ける理由」を聞いたところ、「仕事を覚えている最中だから」、「就業期間が短いから」、「(就業期間が)1年未満だと転職活動で不利だと思うから」などの理由が上位だったという。転職意向を持ちつつも、「転職に適切なタイミングを迎えていない」との考えから、新卒入社した企業で働き続けている新入社員は少なくないと考えられる。